加重類型・重罰化をめぐる議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/12 15:17 UTC 版)
「近親相姦罪」の記事における「加重類型・重罰化をめぐる議論」の解説
一方で、強姦や性的虐待の場合は近親相姦的行為の被害者もいるため問題ではないかという意見も存在する。大韓民国では性暴力犯罪の処罰及び被害者保護等に関する法律によって「親族関係による強姦」として近親相姦的強姦に関しての加重類型が存在している。フランスでも、2010年に未成年者への近親相姦についての法律が可決され、それ以前も強姦や性的虐待に関して規定していなかったわけではないのだが、法律上に近親相姦についてある程度の規定を盛り込むこととなり、近親相姦被害者の国際組織の代表はこの法律の可決を賞賛した。 アイルランドでは、1993年の父親の娘に対する強姦事件がきっかけで近親相姦罪の最高刑が無期刑に引き上げられたが、女性に関してはそのままであったため、6人の子供を持つ母親が、ろくに食事を与えず多くの子供を衰弱状態に陥らせるという虐待を行っていた上、子供達のうち当時13歳だった息子を無理矢理に犯していたとして裁判にかけられた事件で、2009年1月の判決では女性に対して近親相姦の法律で定められた最高の刑ということで7年の投獄を母親に宣告したが、裁判官は被告がもし男性だったら無期刑だったと語った。 2017年3月7日に日本政府は性犯罪の厳罰化を図る刑法改正案を閣議決定し、犯罪の定義や罰則の改正を国会に提案しようとしている。今後の変更に注意が必要である。 強制性交等罪 強姦罪および強制わいせつ罪を併合して非親告罪化 準強制性交等罪 準強姦罪および準強制わいせつ罪を併合して非親告罪化 監護者性交等罪 保護者などが監護者としての影響力により18歳未満の子に強制性交等罪に該当する行為をした場合の加重罰 監護者わいせつ罪 保護者などが監護者としての影響力により18歳未満の子に準強制性交等罪に該当する行為をした場合の加重罰 強盗・強制性交等罪 強盗強姦罪などから強盗行為が後か先かによる分類の廃止 集団強姦罪・集団準強姦罪等の集団による犯罪を厳罰化に伴い一般犯罪に併合。
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