加重移動平均
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/01 01:55 UTC 版)
加重平均とは、個々のデータに異なる重みをつけて平均を計算するものである。単に加重移動平均 (英: Weighted Moving Average; WMA) と言った場合、線形加重移動平均 (英: Linear Weighted Moving Average; LWMA) のことを指し、重みを徐々に線形に(一定量ずつ)減らす手法を指す。n 日間の WMA では、最も現在に近い日の重みを n とし、その前日を n-1、…… のように重みを減らしていって、最終的にゼロにする。 WMA M = n p M + ( n − 1 ) p M − 1 + ⋯ + 2 p M − n + 2 + p M − n + 1 n + ( n − 1 ) + ⋯ + 2 + 1 {\displaystyle {\text{WMA}}_{M}={np_{M}+(n-1)p_{M-1}+\cdots +2p_{M-n+2}+p_{M-n+1} \over n+(n-1)+\cdots +2+1}} 翌日の WMA を計算するには、 WMA M + 1 {\displaystyle {\text{WMA}}_{M+1}} と WMA M {\displaystyle {\text{WMA}}_{M}} の分子 (numerator) の差分が n p M + 1 − p M − ⋯ − p M − n + 1 {\displaystyle np_{M+1}-p_{M}-\cdots -p_{M-n+1}} であることに注目する。ここで、n 日間の総和 p M + ⋯ + p M − n + 1 {\displaystyle p_{M}+\cdots +p_{M-n+1}} を Total M {\displaystyle {\text{Total}}_{M}} で表すと、次のようになる: Total M + 1 = Total M + p M + 1 − p M − n + 1 {\displaystyle {\text{Total}}_{M+1}={\text{Total}}_{M}+p_{M+1}-p_{M-n+1}} Numerator M + 1 = Numerator M + n p M + 1 − Total M {\displaystyle {\text{Numerator}}_{M+1}={\text{Numerator}}_{M}+np_{M+1}-{\text{Total}}_{M}} WMA M + 1 = Numerator M + 1 n + ( n − 1 ) + ⋯ + 2 + 1 {\displaystyle {\text{WMA}}_{M+1}={{\text{Numerator}}_{M+1} \over n+(n-1)+\cdots +2+1}} この分母は三角数であり、 n ( n + 1 ) 2 {\displaystyle n(n+1) \over 2} として簡単に計算できる。 上図は、WMA での重みがどのように変化(減少)するかを示したものである。次節の指数平滑移動平均での重みと比較するとよい。
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