利別駅とは? わかりやすく解説

利別駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/23 12:48 UTC 版)

利別駅
駅舎(2018年9月)
としべつ
Toshibetsu
K34 幕別 (6.5 km)
(3.5 km) 池田 K36
所在地 北海道中川郡池田町字利別西町
駅番号 K35
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 根室本線
キロ程 64.5 km(新得起点)
電報略号 トシ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗降人員
-統計年度-
58人/日
-2014年-
開業年月日 1904年明治37年)12月15日[1]
備考 無人駅
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利別駅(としべつえき)は、北海道中川郡池田町字利別西町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)根室本線である。駅番号K35電報略号トシ事務管理コードは▲110420[2]

歴史

1977年の利別駅と周囲約666m×1km範囲。右が根室方面。右側の市街地側に旧駅と旧線の跡が残っている。利別川を間に挟んだ当駅と池田駅間の線形はRが厳しかったため、過去にも池田側で修正されているが、1967年の大規模な線形変更により、駅も市街から離れてしまった。ちなみに、左上の歩行者用跨線橋辺りから上へカーブして行く細道は、かつて北の豊田地区の四線川山間に設けられていた旧陸軍第1飛行師団(緑ヶ丘飛行場(旧帯広空港、現陸上自衛隊十勝飛行場)を拠点としていた)所属の修理工場へ向かっていた軍用線の軌道跡[3]国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

年表

駅名の由来

旧地名「利別太」より[11]

駅構造

池田駅管理の無人駅。島式ホーム1面2線の地上駅。1線スルー化はされていない。2番線は上り列車も使用可能であるが、通常は下り列車のみの使用である。構内踏切が滝川方にあり、そのまま、駅本屋を通らずに外に出られる。

駅舎は1967年(昭和42年)の移転に伴い新築されたもので、鉄筋コンクリート造平屋(130㎡)である[7]

移設前の旧駅は、国鉄では一般的な単式と島式の複合ホーム2面3線で、駅舎横幕別側に貨物ホームと引込線を有していた[5]

のりば

番線 路線 方向 行先
1 根室本線 上り 帯広新得方面
2 下り 池田釧路方面

利用状況

1日の平均乗降人員は以下の通りである[12]

乗降人員推移
年度 1日平均人数
2011 58
2012 60
2013 62
2014 58

駅周辺

南側に利別の市街地が広がり、住宅が多い。北側は主に畑となっている。

利別(旧名:利別太)は十勝川利別川の合流点にあたり、十勝地方の和人による開拓においては水運による物資輸送の中継地点として大きく栄えた場所であり、凋寒村(池田町の前身)の役場や学校も置かれていた[11]。鉄道開通直後の1906年(明治39年)末当時の凋寒村の人口は7,165人であり、同時点の帯広町の人口(4,249人)をも凌ぐ、十勝1位の規模であった[13]

しかし、当初予定されていた網走線(のちの池北線→ふるさと銀河線)の分岐が着工時に利別から池田に変更となったことや、鉄道開通で水運が衰退してしまったことが影響し、現在の池田市街が急速に発展する一方で、利別市街は没落した経緯を持つ[13][14][11]

  • 国道242号
  • 池田警察署利別駐在所
  • 利別郵便局
  • 十勝池田町農業協同組合(JA十勝池田町)本所
  • 池田町立利別小学校
  • 十勝バス「利別33号」停留所(国道242号線沿い)

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
根室本線
幕別駅 (K34) - 利別駅 (K35) - 池田駅 (K36)

脚注

  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、878頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、232頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ 池田町史。終戦間際には激しくなってきた空襲を避けるため、この軍用線を利用して池田機関区の機関車を避難させていた。
  4. ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日。ASIN B000J9RBUY 
  5. ^ a b c d e 日本国有鉄道札幌工事局70年史編集委員会 編『札幌工事局七十年史日本国有鉄道札幌工事局、1977年3月、402-405頁。doi:10.11501/12050108https://dl.ndl.go.jp/pid/12050108 
  6. ^ a b c d e 『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』北海道旅客鉄道株式会社釧路支社、2001年12月25日、103-104, 155頁。 
  7. ^ a b c d 『釧路鉄道管理局史』日本国有鉄道釧路鉄道管理局、1972年10月14日、85頁。doi:10.11501/12757877 
  8. ^ 「利別駅の移転新築完成」『交通新聞』交通協力会、1967年11月7日、2面。
  9. ^ “「通報」●根室本線幾寅駅ほか30駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 1. (1984年11月29日) 
  10. ^ 藤島, 茂「JR北海道における130km/h高速化」『鉄道と電気技術』第8巻第4号、日本鉄道電気技術協会、1997年3月、68-71頁、doi:10.11501/3314045ISSN 0915-9231 
  11. ^ a b c 片桐, 正一 (1994-01). “パーソナル・ライフ・ヒストリー 小作農民の孫が見聞きしたわが家の変遷と世相断片--開拓移住、百年の中で”. 北海道を探る (北海道みんぞく文化研究会) (26): 8-71. doi:10.11501/4424085. ISSN 0911-5692. https://dl.ndl.go.jp/pid/4424085/1/6. 
  12. ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月21日閲覧
  13. ^ a b 帯広市史編纂委員会 編『帯広市史』帯広市、1984年2月27日、172頁。doi:10.11501/9571152https://dl.ndl.go.jp/pid/9571152/1/120 
  14. ^ 北海道保線史編集委員会 編『北海道保線のあゆみ』日本鉄道施設協会北海道支部、1972年10月14日、51頁。 

関連項目

外部リンク





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