列車の運行計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 03:45 UTC 版)
詳細は「鉄道運行計画」、「ダイヤグラム」、および「運用 (鉄道)」を参照 列車の運行計画は、ダイヤグラム(列車ダイヤ)の形で立案される。 運行計画においてはまず、対象路線の輸送量を想定し、各種列車の輸送力を設定する。乗車率(混雑率)が低いほど、旅客にとって座席を確保しやすくなってサービス上は好ましいが、乗車率が低いと輸送量に対し必要とされる車両数が増えることになり、鉄道事業者の運営コスト上は好ましくない。競合する交通機関の状況を踏まえて決定される。 続いて列車の設定本数と区間を決定する。輸送量に応じて列車本数を調整したり、編成両数を増減したりする。また列車の運転する区間や異なる路線への直通列車の設定を検討する。列車本数が多い方が旅客にとっては利用しやすいが、線路容量や車両運用との兼ね合いもある。 設定した列車の配列順序・出発時刻を決定する。利用者の利便性を考慮しつつ、線路容量や駅の発着番線の都合などを考えて、各列車の順序と時刻を決定する。そして各列車の使用車両の性能や線路の条件に応じて計算された基準運転時分に基づいて駅間の走行時間を決め、各列車の停車駅と停車時間を定めて列車の時刻を確定していく。こうした時刻を決定するにあたっては、各駅間の閉塞の条件、線路容量、駅の信号の条件、車両の性能といった条件から決まる最短時隔を守る必要がある。 列車には、他の列車と区別するために、列車番号が与えられる。列車のおおよその性質を知ることができるような番号体系が定められており、運行管理上重要であることから、同一駅に同一番号の列車が発着しないようにされている。 列車の時刻決定と表裏一体のものとして、列車に乗務員および車両の割り当てを行う、乗務員運用計画および車両運用計画(運用)が作成される。乗務員や車両が循環して各列車に割り当たっていくことで、実際の列車の運行が行われる。
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