出動/事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 02:32 UTC 版)
四国4県の防衛警備に当たっている第14旅団の戦車部隊である第14戦車中隊(現在は廃止)は、旅団の警備区外(第13旅団管轄)である岡山県の日本原駐屯地にあるため、四国で行われる駐屯地祭などに74式戦車が参加する際は瀬戸大橋を使ってトレーラー輸送されていた。 開発に合わせて自衛隊法第114条と防衛庁訓令により道路運送車両法に定める装備の省略が可能になるよう法制度などの整備がなされ、ナンバープレートなどは装着されていないが、各国の戦車同様にウインカーは装着されている。「戦車にウインカーが付いているのは日本だけである」というような誤った風説があるが、ウインカーは先進国の戦車の標準装備である(各国戦車の項目を参照のこと)。その他に警笛、後方確認用サイドミラー(これは着脱可能で、市街地での走行のみ取り付ける)なども装備されている。 長崎県の雲仙普賢岳噴火の際に、夜間に火砕流発生の警戒監視を74式戦車の投光器(アクティブ型赤外線暗視装置)で行うことが可能と考えられ、第4戦車大隊から2両が出動したが、実際には87式偵察警戒車が監視を行い、74式戦車は使われることはなかったとされる。 2011年東北地方太平洋沖地震での福島第一原子力発電所事故で放水活動や電力復旧活動の障害となっている放射性物質に汚染された瓦礫を撤去するため、静岡県御殿場市の陸上自衛隊駒門駐屯地から排土板(ストレートドーザ)を装着した第1戦車大隊と第1機甲教育隊の74式戦車2輌と、第1後方支援連隊の78式戦車回収車1輌がJヴィレッジに派遣された。戦車の放射線防護能力を買われてのことであったが、間もなくリモコン操作式のブルドーザーが投入されたため、実際に作業を行うことなく撤収している。 チャイコフスキー作曲の1812年(序曲)は、大砲(cannon)を演奏で使うことで有名であるが、2011年の日本原駐屯地創立記念式典、2016年の高知駐屯地創立記念式典では74式戦車の戦車砲を用いた演奏が確認されている。どちらも日本原駐屯地所属の74式戦車(それぞれ第13戦車中隊、第14戦車中隊)が参加している。 玖珠駐屯地など、配備先の駐屯地内で成人式が行われる際、新成人隊員が綱引きで74式戦車を牽引する行事が行われる場合があった。
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