内部の建築要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 04:38 UTC 版)
玄関ホール (Vestibulum, Fauces) - 図の1番 vestibulum はローマのドムスの玄関ホール。大きめのドムスでしか見られないが、ドムスの表通りに面した部分には店舗や貸し部屋があり、その間に入り口のドアがあった。vestibulum は一般にそれらのスペースの奥行きのぶんだけあった。これによって表通りと住居の主要部分を引き離すという保安上の効果があった。 fauces は vestibulum と機能や構造が似ているが、より細長い形状である。 アトリウム (Atrium) - 図の3番 住居の最重要部であり、ここで客や部下と応対した。広く見せるためほとんど物を置かず、少なくとも一部は屋根の高いポルチコで囲まれていた。中央には四角い天窓があって、そこから雨水が入ってくるようになっていた。その天窓の真下にインプルウィウムがある。 インプルウィウム (Impluvium) - 図の4番 アトリウムの中央にある雨水を溜めるための浅いプール。大理石張りであることが多く、周りの床にはモザイクが施されていた。 タブリーヌム (Tablinum) - 図の5番 アトリウムとペリスタイルの間にあった。家の主人のオフィスのようなものであり、顧客と応対する場所だった。主人はここから住居全体を見渡すことができた。 トリクリニウム (Triclinium) - 図の6番 ローマの住居のダイニングルーム。長いすに横たわって食べるという独特の習慣があった。中央に低いテーブルがあり、3方を長いすが取り囲んでいた。 小部屋 (Alae) - 図の7番 寝室 (Cubiculum) - 図の8番 台所 (Culina) - 図の9番 ローマの住居の台所。暗く、煙突がないため煙が充満していた。台所で食事を作るのは奴隷の役目だった。 後室 (Posticum) - 図の10番
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