公認競技場の区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 23:00 UTC 版)
国際陸上競技連盟(IAAF)公認の競技場には、オリンピックや世界選手権などIAAF主催・管轄大会に必要なクラス1や、国際招待大会に必須のクラス2がある。 日本陸上競技連盟公認の陸上競技場には、第1種から第4種までの区分がある(過去には第5種競技場という区分もあったが、2007年に廃止され、事実上は第4種に統合されている)。また陸上競技場の施設に自転車競技場が併設されている場合は、「第○種・乙公認競技場」と表記することや、各競技場種別で開催できる競技大会の内容についても2011年から規定が改正されている。主な項目についてその規格を示す。 項目第1種第2種第3種第4種使用できる大会日本選手権や国民体育大会など、日本陸連が主催する全国規模、および国際的な大会 加盟団体陸上競技選手権大会、及び地方における主要な大会 加盟団体等の対抗競技会等 加盟団体の加盟団体の大会・記録会 トラックとフィールドの舗装材全天候型舗装 全天候型舗装が望ましいが土質のものでも可 走路一周の距離400m 200m250m300m400m 直走路8又は9レーン 8レーン 6レーン以上 曲走路8又は9レーン 6レーン以上 4レーン以上 3000m障害用施設必要 なくてもよい 公認長距離競走路近くにあることが望ましい 走幅跳、三段跳の跳躍場6か所以上 1か所以上 各1か所以上、条件に合わない場合は一部を欠いてもよい 棒高跳の跳躍場6か所以上 4か所以上 砲丸投のサークル2か所以上 1か所以上 円盤投、ハンマー投げのサークル兼用可で2か所以上 インフィールド天然芝・人工芝 雨天走路舗装材は屋外走路と同じもの。メインスタンドかバックスタンドのいずれかに設置すること 設置することが望ましい なくてもよい 補助競技場全天候舗装、走路一周400mで第3種相当 全天候舗装が望ましい なくてもよい 電気機器の配管設備を有すことが必要 設備を有すことが望ましい なくてもよい 電光掲示板設置することが望ましいが、大規模競技会が行われる場合は仮設でもよい あることが望ましい なくてもよい 夜間照明設備1m220の高さで、平均照度1000ルクス程度、フィニッシュラインの箇所は1500ルクス以上を確保すること あることが望ましい なくてもよい 観客席の収容人員15,000人以上 5,000人以上 相当数 競技場の運営者から公認申請があった場合、日本陸上競技連盟は検定員、技術役員を派遣して実測調査を行い、施設用器具委員会における審査を行い公認の可否を決定する。公認の有効期間は各種とも5年 であるが、競技場の改変を行った場合は再検定が必要となる。また、公認要件を満たさなくなった場合や、所有者・管理者が有効期間満了前に公認更新を行わなかった場合には公認は取り消される。 公認料は上位の種別ほど高く、第1種では新規公認86.4万円、継続公認43.2万円(2014年現在)が必要となる。このため、第1種や第2種の要件を満たしていても財政的理由から下位の種別で公認を受けている施設もある。
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