光色の使い分け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:56 UTC 版)
普通、蛍光ランプの光色としては価格的に安い一般型白色[W]・昼光色[D]のものが事務所などでは広く使われていたが、1980年代以降は住宅や店舗などを主体に三波長域発光型(電球色[EX-L]、昼白色[EX-N]、昼光色[EX-D]など)の普及が進んできた。事務所などでは一般型の白色や昼光色に替わって昼白色[N]が主流になりつつある。住宅用照明器具では、住宅設備照明のカタログに掲載される型番の器具(主にハウスメーカーや電気工事会社向けとされる)では昼白色と電球色のラインナップとする一方、小売店向け型番の器具では昼白色の代わりに昼光色をラインナップに入れているメーカーが多い。 なかでも店舗照明においては色温度や演色性を含めた照明設計が購買意欲(売上)に大きく影響することが認識され、それを実現するためのさまざまな光色、配光性のランプ商品が用いられている。ただし、商品をより良く見せるには演出過剰でもいけないため、特定の波長を強くしたりといった工夫がある(生鮮食品展示用・食肉展示用蛍光ランプなど)。演色性は色温度ごとに決まっているため、演色性が最高でも色温度によって青く見えたり赤く見えたりする。 ランプの明るさ(効率)についても、その光色によって差異がある。最も明るいのは3波長発光型の昼白色と電球色であるが、3波長型でない一般型では白色[W]が最も明るい。昼光色系の場合、見た目には明るく(青白く)感じるが、実際には白色系に比べると10 %前後暗く(照度や輝度が低く)なるものの、実用上はあまり変わらない。自然光への忠実度(特殊演色評価数)を重視したタイプでは、一般照明用と比べて30–40 %も暗い場合もある。 演色性を示す数値は同じでも、メーカーによって個性があり、色の見え方(感じ方)は少し異なる。例えばパナソニックのパルックは、やや緑色の再現が過剰であると写真家から指摘されている。
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