個人情報保護、情報漏洩の対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:57 UTC 版)
「コールセンター」の記事における「個人情報保護、情報漏洩の対策」の解説
コールセンターは大量の顧客の個人情報や機密情報を取り扱うため、厳重な個人情報の保護や情報漏洩の対策が徹底している。ただし、以下の対策がすべてのコールセンターで行われているとは限らない。 情報漏洩の防止に向けた教育 入社時の研修で「個人情報とは」「情報漏洩とは」「情報が漏洩したらどうなるか」といった、基礎的な知識から教育する。 「故意または過失で情報を漏洩した場合はその損害を賠償する責任を負う」「退職後も業務内容を一切口外しない」旨の誓約書を書かせる。 入退室管理 IDカードや生体認証を用いた入退室管理が行われ、また入退室時の様子は防犯カメラによって撮影されている。 のぞき見対策 オペレータ卓のディスプレイには斜め方向からでは画面に表示された文字を判別できないよう、プライバシーフィルタが施される場合も多い。 ヘッドセット コールセンター業務に使用される業務用ヘッドセットは、マイクの周囲数十センチ程度の範囲の音しか拾わないように設計されている。これよりセンター内の離れた場所で大声で話しても、その内容を通話相手の顧客が聞き取ることは困難だ。 情報の不正取得対策 オペレータが業務に不必要な個人情報を取得できないよう、画面に表示される個人情報は現在通話している相手の個人情報のみで、他の顧客の個人情報を任意に検索できるような仕組みにしていることは稀だ。データベースを検索できるとしても、検索した履歴が記録に残るようになっている。 離席管理 各オペレータ卓にIDカードを挿入するためのICカードリーダーが設置されている場合、IDカードを挿入しなければオペレータ卓が使用できず、IDカードを引き抜けばオペレータ卓がロックされるようになっている場合もある。休憩スペースやトイレの入り口などをオペレータ室の外に設け、オペレータ室からの退室にIDカードの認証を強制することで、離席時に確実にIDカードが引き抜かれる状態を作り、離席中のオペレータ卓に個人情報が表示されたままにならないようにしている。 電子機器、リムーバブルメディアの持ち込み禁止 オペレータが就業する部屋ではフロッピーディスク、USBメモリ、CD-Rといった記録媒体や、スマートフォン、デジタルカメラ、ICレコーダーといった電子機器の持ち込みを一切禁止している(やむを得ず使用する必要がある場合、事前に責任者から許可を得る必要がある)。これは故意または過失によるコンピュータウイルスの感染を防止する上でも有用になる。 またオペレータ席に設置されるパーソナルコンピュータにおいては、フロッピーディスクドライブやメモリーカードリーダライタや光学ドライブ(CD-ROMやDVD-ROMなど)を取り除くか「読み取り専用」のドライブに変更する、USBポートを塞ぐことも行われる。 DHCPサーバの不使用 個人情報漏洩防止およびコンピュータウイルス流入防止の観点から、センター内ネットワーク構築においてDHCPサーバが用いられることは非常に稀だ。
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