低地諸国とは? わかりやすく解説

ネーデルラント

(低地諸国 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/12 01:54 UTC 版)

人工衛星が撮影した低地諸国地方

ネーデルラントオランダ語: Nederlanden英語: Netherlands)は、「低地の国々」を意味し、現在のベルギーオランダルクセンブルクの3か国(ベネルクス)にあたる低地地域(オランダ語:ラーヘ・ランデン de Lage Landen、英語:the Low Countries)内に存在した諸邦群を表す歴史学用語。日本語でカナ表現の「オランダ」は、オランダ西部の南北ホラント州に由来する。

歴史

ハンザ同盟のころからフランドルを中心に商業が発展し、西ヨーロッパの先進地域だった。14世紀後半、ブルゴーニュ公国領としてこの地域は政治的に統合され(ブルゴーニュ領ネーデルラントを参照)、15世紀後半にはハプスブルク家が継承した。

16世紀中期から17世紀中期までのネーデルラント

ハプスブルク家がオーストリア系・スペイン系に分かれると、ネーデルラントはスペイン・ハプスブルク家が支配した。宗教改革以降、プロテスタントの勢力がカトリックスペインの支配に抵抗し、ネーデルラントの北部7州は八十年戦争を経て、1648年にヴェストファーレン条約によってスペイン・ハプスブルク家の支配から独立した。北部7州は連邦制・共和制(ネーデルラント連邦共和国)、フランスの支配(バタヴィア共和国ホラント王国フランス帝国への併合)を経て、オラニエ=ナッサウ家を王家とする現在のネーデルラント王国(オランダ)に到る。

一方の南ネーデルラントは、スペイン・ハプスブルク家の支配下に留まる(スペイン領ネーデルラント)ものの、フランス王国との係争地となり、ネーデルラント連邦共和国(オランダ)も巻き込んでネーデルラント継承戦争が起こされた。スペイン継承戦争後は、オーストリア・ハプスブルク家領(1713年 - 1793年)となるが、フランス革命戦争後にフランスが併合した。1815年ウィーン条約ウィーン会議)ではネーデルラント連合王国編入されるが、オランダ人の支配を嫌い、1830年ベルギー独立革命がはじまり、翌年、イギリスなどの承認によりドイツ貴族ザクセン=コーブルク=ゴータ家レオポルド1世を国王とする立憲君主国・ベルギー王国が成立した。ネーデルラント王国は1839年にベルギーの独立を承認した。1890年にはルクセンブルク大公国がネーデルラント王国との同君連合を解消して独立した。

参考文献

関連項目

外部リンク


低地諸国

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欧州統合」の記事における「低地諸国」の解説

第一次世界大戦終結以降、低地諸国地域で以下の連合体設立されていったベネルクスベルギーオランダルクセンブルクの間での経済政治同盟である。1944年9月5日ベネルクス関税同盟設立条約署名された。条約発効1948年のことであったが、この関税同盟は、1958年2月3日デン・ハーグ条約署名されたことによって、同条約発効した1960年11月1日ベネルクス経済同盟引き継がれた。1955年にはベネルクス議会創設されている。 ベルギー・ルクセンブルク経済同盟ベネルクス前身とされる。この経済同盟発足1921年7月25日署名され条約よるものであり、両国の間で単一市場創設されたほか、ベルギー・フランルクセンブルク・フラン等価固定することも定められた。

※この「低地諸国」の解説は、「欧州統合」の解説の一部です。
「低地諸国」を含む「欧州統合」の記事については、「欧州統合」の概要を参照ください。

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