仮想通貨のマイニング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 02:32 UTC 版)
自前の石炭による火力発電により、市内は安価な電力供給が維持されていた。2007年頃、世界で仮想通貨の流通が開始された。一部の仮想通貨では信用取引を保証する改ざんの不可逆性を担保するデータの付加が求められており、このデータを得るにはその仮想通貨による全ての取引を参照して計算しなくてはならないため、膨大な計算量を必要とする。しかしボランティア的に行われるこの計算を成功させた者には仮想通貨での報酬が与えられる。この労力に見合う報酬が得られることから、この計算は仮想通貨における「採掘(マイニング)」と呼ばれている。 マイニングを行うため、高性能なコンピュータを設置して計算させ、そのための安価な電気代で稼働できる場所探しが世界中で一斉に行われ、安価な電気代を提供していたジョージアのアブハジアなどとともにオルドス市も注目され、バブル崩壊後に再び投資が集中した。北京市に本社を置く世界最大のマイナーであるビットメイン(英語版)は市内の老舗のマイニング施設を買収している。仮想通貨の取引は中国では違法だが、採掘活動は売却で得た利益が中国に還元され、世界の7割超を中国が占めて市場を支配していることから、暫く中国政府に容認されていた。 しかし、こうした地域での電力インフラの多くは脆弱であり、また投資により一気増える負荷に対応できないなどの理由や、違法取締の強化の目的で2017年頃までに徐々にマイニングマシンへの税的優遇の廃止や電力供給の停止など規制が強まっている。このため国内マイニング業者は海外移転を進めており、オルドス市も例外ではなくなっている。
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