人工知能による破滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:05 UTC 版)
「フィクションにおける人工知能」の記事における「人工知能による破滅」の解説
人工知能の登場するフィクションの中でも最悪のシナリオが、人類が作り上げた人工知能が自我を持ち、人間のあらゆる形態の権威を拒絶し、人類を破滅させようとする場合である。 カレル・チャペックの戯曲『R.U.R.』(1921) では、自己複製可能なロボットの集団が主人である人類に対して反乱を起こす。 テレビアニメ『新造人間キャシャーン』(1973-74)では、公害対策用に作られたロボットが落雷の衝撃で自我を持ち、人類に対して反乱を起こす。 テレビドラマ『SFドラマ 猿の軍団』(1974)に登場するコンピューター「ユーコム」は、元々地球環境を監視する為に造られたものだが、地球を最適な状態にするためには、いつまでも争いを止めない人類を不要な存在と判断。産児制限による人口減少と労働力として使っていた猿に反乱を起こさせることで人類を滅亡に追いやった。 特撮テレビドラマ『大鉄人17』(1977)に登場する超コンピューター「ブレイン」は、元々地球と人類の発展の為に造られたものだが、自我を持つようになり「人類は地球にとって有害で不要」と認識するようになって人類抹殺を計画する。「ブレイン」が作り出しながら、「地球に人類は必要」という自我を持ってこれと戦うのがこの作品の主役ロボット「ワンセブン」である。 テレビアニメ『無敵超人ザンボット3』(1977-78)の敵「ガイゾック」は、好戦的だと判断した知的生命体を滅ぼすため同名の異星人が開発したコンピューターである。 テレビドラマ『宇宙空母ギャラクティカ』(1978) では、爬虫類型異星人が作った機械生命体「サイロン」が反乱を起こして主人である異星人を絶滅させたという設定で、そのサイロンと人類との戦争を描いている。 漫画・アニメ『アンドロメダ・ストーリーズ』(1980-82)では、アンドロメダ星雲で各惑星の人類を次々と機械化していく「マザーマシン」が登場する。 映画やテレビドラマで構成されるターミネーターシリーズ (1984-) のスカイネットは、全ての人類が自らの存在への脅威であると断定し、核戦争を誘発させたうえで生き残った人類や過去の人間世界も攻撃する。 映画『ガンヘッド』(1989)では巨大コンピューター「カイロン5」が人類抹殺を画策する。 映画『トランセンデンス』(2014)は死の間際、妻によってAIに頭脳と意識をアップロードされた天才科学者ウィル(ジョニー・デップ)が、人類の新たな脅威となっていく近未来SFである。
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