乗客解放
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 14:50 UTC 版)
「よど号ハイジャック事件」の記事における「乗客解放」の解説
1日午後には橋本登美三郎運輸大臣もソウルへ向かい、金山政英駐韓特命全権大使らとともに韓国当局との調整にあたった。数日間の交渉を経た4月3日に、山村新治郎運輸政務次官が乗客の身代わりとして人質になることで犯人グループと合意。犯人グループの1人である田中義三と山村が入れ替わる形で乗り込む間に乗客を順次解放し、最終的に地上に降りていた田中と最後の乗客1人がタラップ上で入れ替わる形で解放が行われた。また、乗員のうち客室乗務員も機を降りることが許された。 解放された人質は、日本航空の特別機のダグラス DC-8-62(JA8040、飛騨号)で福岡空港に帰国したが、この際にアメリカ人乗客1人が日本に戻らず韓国にそのまま降りている。 なお犯人側から山村政務次官の身元について日本社会党の阿部助哉衆議院議員に証明を行ってほしい旨の依頼があり、成田知巳日本社会党委員長や沢田政治の同意のもと4月2日に阿部議員がソウルに渡り、「山村政務次官」が本人であることを証言した。このときの情勢について、佐藤栄作首相は「国民も各方面でいらいらし、韓国も嫌な北鮮ではあるが、暴力学生相手に約百名の乗客の生命を守るためには北上亦やむなしと云ふ気持ち。関係者はずい分苦労した様子」と日記に綴っている。
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