乗客殺害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/21 07:03 UTC 版)
「クウェート航空221便ハイジャック事件」の記事における「乗客殺害」の解説
犯人はアメリカ人を憎悪しており、着陸後、乗客のチャールズ・ヘグナ(当時50歳。本国の国際開発局からパキスタンに派遣された公務員)を殺害した。その後、別のアメリカ人男性を激しく殴打した。クウェートのアマチュア無線家がこの時の悲鳴を傍受した。 さらにクウェート人の乗客の親指を切り落とした。この指は後にクウェートのアメリカ大使館の瓦礫の中から見つかり、事件の解明に役立ったという。 犯人は管制官との交渉にはアラビア語を使ったがあまり流暢ではなく、通訳を必要とした。ハイジャックの目的は獄中の同志の奪還であり、前年の12月にクウェートのアメリカとフランスの大使館を爆破したテロリスト17人の釈放を要求したが、クウェート政府はただちにこれを拒否した。 犯人は午後6時過ぎまでに女性5人と子供12人を解放した。その後も断続的に何人かの乗客が解放されたが、この日、犯人は2人のアメリカ人と2人のクウェート人を射殺し、もう1人のアメリカ人を殺害する用意があると伝えた。 4日夕刻までイラン当局と犯人の交渉が続けられたが、進展はなかった。5日になっても事態は進展しなかったが、人質の解放は進み、機内には100人程度が残された。 深夜になってメヘラバード空港とクウェート空港を結ぶホットラインが設置され、犯人はクウェートのナワフ内相と直接交渉を始めた。犯人は管制官に離陸すると伝え、イラン治安部隊は滑走路を閉鎖したが、犯人は何の行動も起こさなかった。
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