中国の饅頭(マントウ)との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 14:17 UTC 版)
「労研饅頭」の記事における「中国の饅頭(マントウ)との比較」の解説
一般に、中国の北部(華北)で主食とされている饅頭(マントウ、mántou)、別名「饃饃」(モーモ、mómo)では、粘りを出すのに用いる塩を除いて、味は付けられておらず、小麦粉と酵母の持ち味しかしない。このため、一般に、炒め物やスープのような料理とともに味わう。しかし、子供向けなどに砂糖を入れた生地で作られる例もある。また、サイズは主食であるため、日本の中華まんほどのサイズであることが多く、また、労研饅頭よりも高さがあるものが多い。 このほか、「花巻」(ホワジュアル、huājuǎnr)と呼ばれる、生地を巻いて成型するタイプのものでは、黒糖を混ぜた生地と混ぜない生地で模様ができるようにするものがあり、また、刻み葱を巻き込む事もある。 これに対して、主食が米である中国の南部(華南)に製法が伝わると、饅頭を「甜点心」の一種として作られることが多くなり、生地に白砂糖が加えられることが多い。サイズも華北のものよりも小ぶりに作ることが多い。たとえば、香港映画『少林サッカー』の中でヴィッキー・チャオが作る饅頭は、甘さが持ち味となっており、この種の饅頭と考えられる。台湾にも華北の饅頭とはまったく異なる食感のふんわりした甘い饅頭を売りにした専門店がある。また、甘みのある小ぶりの饅頭を油で揚げて「炸饅頭」(ジャーマントウ、zhá mántou)と称し、さらにコンデンスミルクを付けて食べることもあり、おおむね菓子に近い扱いである。労研饅頭は、中国東北部にルーツを持つが、味やサイズの点で華南と似た改変が行われたと考えられる。
※この「中国の饅頭(マントウ)との比較」の解説は、「労研饅頭」の解説の一部です。
「中国の饅頭(マントウ)との比較」を含む「労研饅頭」の記事については、「労研饅頭」の概要を参照ください。
- 中国の饅頭との比較のページへのリンク