ワールドハンディキャップシステムの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 08:34 UTC 版)
「ハンディキャップ (ゴルフ)」の記事における「ワールドハンディキャップシステムの概要」の解説
WHSのハンディキャップは、過去20ラウンドのうちベストスコア8つをもとに、パーから何打多いか、あるいは何打少ないかの回数でプレーできる潜在能力があるかを計算するものである。計算にはいくつかの変数があり、これには直近のラウンドのスコア、コースレーティング、スロープレーティングが含まれる。 スコアディファレンシャルはネットダブルボギー調整後のスコアを用い、下記の式に当てはめてスコアカードごとに計算される 18-hole score differential = 113 slope rating × ( adjusted gross score − course rating − PCC adjustment ) {\displaystyle {\mbox{18-hole score differential}}={\frac {\mbox{113}}{\mbox{slope rating}}}\times ({\mbox{adjusted gross score}}-{\mbox{course rating}}-{\mbox{PCC adjustment}})} 9-hole score differential = 113 slope rating × ( adjusted gross score − course rating − ( 0.5 × PCC adjustment ) ) {\displaystyle {\mbox{9-hole score differential}}={\frac {\mbox{113}}{\mbox{slope rating}}}\times ({\mbox{adjusted gross score}}-{\mbox{course rating}}-({\mbox{0.5}}\times {\mbox{PCC adjustment}}))} ハンディキャップインデックスの計算には18ホールのディファレンシャルのみが使用される。このため9ホールのディファレンシャルは最新の20の残りから適切なものを選び組合わせて18ホール分とする。また、18(または9)ホール未満しかプレーしなかったスコアでは、それが14(または7)ホール以上であれば不足しているホール分は「スケールアップ(外挿)」することが許されている。 スコアディファレンシャルは小数点以下1桁に丸められ、20件のスコアを提出した場合には最良の8つが平均値計算され、これを小数点以下1桁に丸めたものがハンディキャップインデックスとなる。はじめてのハンディキャップ計算では、最低5件のスコアカードが必要で、各ホールの最大打数は「パー+5打」とする。5以上20未満のラウンド数の提出があった場合には、その数に応じた追加の補正を行ったうえで計算する。 ラウンド数必要なディファレンシャル数調整値3 最低1 -2.0 4 最低1 -1.0 5 最低1 0 6 最低2 -1.0 7または8 最低2 0 9から11 最低3 0 12から14 最低4 0 15または16 最低5 0 17または18 最低6 0 19 最低7 0 ハンディキャップインデックスを計算するための基本的な式は次のとおりで(ここで n {\displaystyle n} は使用するディファレンシャルの数)、結果は小数点以下第1位に四捨五入丸めを行う。 Handicap index = 1 n ∑ x = 1 n Differential x + adjustment {\displaystyle {\mbox{Handicap index}}={\frac {1}{n}}\sum _{x=1}^{n}{\mbox{Differential}}_{x}+{\mbox{adjustment}}} ハンディキャップ指数は、プレーの目的で直接使用されるのではなく、コースレーティングとパーの差に基づいて調整された、使用されているティーセットのスロープレーティングに従ってコースハンディキャップを計算するために使用されます。結果は最も近い整数に丸められます。競技会の場合、プレーの形式に応じて、ハンディキャップ許容量を適用することにより、丸められていないコースのハンディキャップがプレー中のハンディキャップに変換されます。 ハンディキャップインデックスは実際のプレーに際してその値を直接使うのではなく、これを基にして使用するティーセットのスロープレーティングやコースレーティングのパーの打数差等を用いてプレイングハンディキャップを算出したうえで使用される。計算結果は整数に丸められる。競技フォーマットによっては、ホールハンディキャップ適用のために、丸められていないコースハンディキャップを変換して使うこともある。 Course Handicap = ( Handicap index × Slope Rating ) 113 + ( course rating − par ) {\displaystyle {\mbox{Course Handicap}}={\frac {({\mbox{Handicap index}}\times {\mbox{Slope Rating}})}{113}}+({\mbox{course rating}}-{\mbox{par}})} WHS では例外的なスコアが発生してハンディキャップが急激に増加することを防ぐための規約が設けられている。新しい計算結果が、直近365日間のハンディキャップインデックス最小値より 3.0 以上上昇した場合には 3.0 を超える部分は 50% にカットされる(ソフトキャップ) 。それでも上昇を続けて最低値に対して 5.0 上回った時にはそれ以上の上昇は停止される(ハードキャップ)。つまり 365 日間で 5.0 を超えて増加することはない。なお、ハンディキャップインデックスが減る方向の変化量や速度に制限はない。登録ゴルファーのハンディキャップインデックスは毎日更新されている。 WHS の多くの要素は、各国の統括団体による独自の設定が可能な柔軟性を持っている。例えば、9ホールスコアは別の9ホールスコアと組合わせるのではなく2倍にスケールアップ、コースハンディキャップ計算の際の ( course rating − par ) {\displaystyle ({\mbox{course rating}}-{\mbox{par}})} 項の省略、プレイングハンディキャップ計算のために使うコースハンディキャップ数値の丸め、などが許されている。が、基本的なハンディキャップインデックスの計算法は同一である。
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