ワイヤー針式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 08:21 UTC 版)
詳細は「テーザー銃」を参照 ワイヤー針タイプの物は、1970年代末~1980年代初頭に開発された。1990年代より米国で裁判所に採用され、判決に怒った裁判当事者が、裁判所関係者に危害を加える危険があった時に、使用されるようになった。相手に近づけない場合に、銃のように間合いを取って使用出来る。 人体に突き刺すための針、本体と繋ぐためのワイヤー、発射用のガスなどをまとめた射出カートリッジを一発のみ装填する単発型と、複数のカートリッジを装填可能な連発型が存在する。単発型は一度発射したらワイヤー針のカートリッジを交換する必要があるため連続して使用できないが、拳銃と同程度のサイズのため広く普及している。それぞれワイヤーの長さが違う複数のカートリッジが用意されており、使用環境に合わせて変更が可能である。 テイザー社(現・アクソン)の製品が著名であるため、アメリカではテイザー銃、あるいは単にテイザーと俗称されることも多い。同社の製品は開発初期のモデルなどに例外はあるものの、現在普及しているモデルは発射時に「カートリッジ固有のID番号」を印刷した「紙製のチップ」を撒き散らすことで、犯罪に使用された場合に追跡を容易にする工夫が為されている。さらに近年のモデルでは本体に発射した日時などを記録するメカニズムも搭載されるなど、その機能は強化されている。またテイザー社のオンラインショップで購入する場合は犯罪歴を警察に照会するとしている。 テイザー社では日付の記録・管理機能を備えた法執行機関向けのモデルも販売しており、拳銃型以外にも暴徒対策用として表面に多数のワイヤー針発射機構を備えた「バリケード型のスタンガン」も存在する。 日本においては、このタイプのスタンガンは市販されていない。このタイプのスタンガンは、針を発射するために液化炭酸ガスや圧縮した窒素などの高圧ガス、あるいは小量の火薬を使用しており、銃刀法により実銃として扱われるためである。
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