ローレンス・オリヴィエとの出会い
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「ヴィヴィアン・リー」の記事における「ローレンス・オリヴィエとの出会い」の解説
『美徳の仮面』でリーを観たイギリスの俳優ローレンス・オリヴィエはリーの演技を賞賛し、それから二人の交友が始まった。オリヴィエとリーは、初めての共演となる1937年の映画『無敵艦隊』で恋人同士を演じた。当時のリーはハーバートと結婚しており、オリヴィエも女優ジル・エズモンドと結婚していたが、オリヴィエとリーは不倫関係に陥っていった。この当時のリーはマーガレット・ミッチェルの小説『風と共に去りぬ』を読んでおり、この小説の映画化を企画していたプロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックにアメリカの代理人を通じて面会を求めている。リーはマスコミに「スカーレット・オハラを演じたい」と公言していた。イギリスの新聞「オブザーバー」の映画評論家キャロライン・アリス・レジュネ (en:C. A. Lejeune) は、当時リーが「(オリヴィエは)レット・バトラーを演じないでしょうけれど、私はスカーレット・オハラを演じることになるわ。見ていてくださいな」と言い放ったことに「皆が愕然とした」と振り返っている。 1937年にリーとオリヴィエは、デンマークのヘルシンゲルで上演される『ハムレット』で共演した。ロンドンのオールド・ヴィック・シアターが企画したこのシェークスピア原作の舞台劇でリーはオフィーリアを演じた。後にオリヴィエはこのときの上演で、舞台に登場する前のリーが「気まぐれ」で起こした事件を回想している。何も怒らせるようなことをしていないにも関わらず、リーがオリヴィエに向かって怒鳴りだし、突然黙り込んだと思ったら虚空を見つめだしたことがあった。しかしながらリーは翌日には何も覚えておらず、いつもどおりに何事もなく舞台を務めあげたという。オリヴィエにとって、この出来事がリーの突拍子もない言動を目にした最初の経験となった。 リーとオリヴィエは同棲をはじめたが、どちらの配偶者も離婚を拒否した。当時の道徳的見地からの非難を恐れて、映画会社は二人の関係を大衆には隠し通そうとした。私生活では問題をはらんでいたリーだったが、女優としては1938年の映画『響け凱歌』に出演し、ロバート・テイラー、ライオネル・バリモア、モーリン・オサリヴァンと共演している。この『響け凱歌』はリーの出演作品としては最初にアメリカで注目を集めた映画となった。この作品の撮影中にリーは、扱いが難しく理不尽だと囁かれるようになった。コルダはリーの代理人に対し、リーの言動が改まらないのであれば契約を更新しないと警告している。予定されていたリーの次回作は、コルダと親交があったチャールズ・ロートンが製作と主演を担当する、1938年の映画『セント・マーティンの小径 (en:Sidewalks of London)』のヒロインであるリビー役だった。
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