ロードカーデザイナーへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 13:49 UTC 版)
「ゴードン・マレー」の記事における「ロードカーデザイナーへ」の解説
1991年から2004年まで、マレーはグループ会社のマクラーレン・カーズに在籍した。主な仕事としてはカーボンモノコックを採用した高性能ロードカー「マクラーレン・F1」(1993年)や、メルセデス・ベンツとの共同プロジェクトである「SLRマクラーレン」(2004年)の設計である。彼はマクラーレン・F1のデザインについて、「F1マシンの設計よりも考える部分が多くて、非常にチャレンジし甲斐のあるプロジェクトだった」と述懐している。マレーはレース活動を想定していなかったが、マクラーレンF1・GTRは初出場の1995年のル・マン24時間レースで1・3・4・5位という快挙を達成し、GTカーレースの興隆に貢献した。 また、コーリン・チャップマンの軽量哲学を彷彿とさせるように、マレーはライトカー・カンパニーで「ロケット」を設計した。これは1リッターのバイク用エンジンを搭載したオープンシートの超軽量自動車で、1960年代のグランプリカーに似た外観を持つ。 また、イギリスやアメリカの自動車雑誌に寄稿するかたわら、キャパロT1プロジェクト(フォーミュラカーのコンセプトで設計された公道向けスーパーカー)にも関与している。 マクラーレンを離れたあとは、2007年に設立した自身のデザインスタジオ「ゴードン・マレー・デザイン」を率いて、大都市向けの小型コミューターカーなどの設計、デザインなどを行っている。2011年には東レが開発した電気自動車「TEEWAVE AR1」の開発に関与した。 2011年、ロードカー部門の顧問としてグループ・ロータスに加入することを発表した。ただしロータス専属というわけではなく、他社の仕事も並行して手がけている。 2013年にはヤマハ発動機と提携し、東京モーターショーで小型コンセプトカー「MOTIV」を展示。2015年の東京モーターショーでは2作目のスポーツカー「SPORTS RIDE CONCEPT」を発表したこの2台はマレーが提唱する鋼管スペースフレームと複合素材パネルを組み合わせた軽量・高剛性な車体技術「iStream」に基づいて製作された。 2015年には経営再建中の英TVRと契約し、同社が2017年に発表予定の新型車のデザインを手がけていることが明らかになった。これは結局同社の新型グリフィスとして結実し、2019年より販売されている。 2017年10月、マレーは少量生産のロードカーブランド「ゴードン・マレー・オートモーティブ (GMA) 」を設立。2019年にブラバム・BT46Bとマクラーレン・F1の遺伝子を継ぐフラッグシップモデル「T.50」の生産を発表した(2022年発売予定)。
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