ロンドン・パラリンピックとは? わかりやすく解説

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2012年ロンドンパラリンピック

(ロンドン・パラリンピック から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/31 02:17 UTC 版)

2012年ロンドンパラリンピック
Games of the XIV Paralympic Games
開催都市 イギリス ロンドン
参加国・地域数 164ヶ国・地域[1]
参加人数 6,280人(選手4,280人、役員2,000人)[1]
競技種目数 20競技503種目
開会式 2012年8月29日
閉会式 2012年9月9日
開会宣言 エリザベス2世 女王
選手宣誓 リズ・ジョンソン
審判宣誓 リチャード・オールクロフト
コーチ宣誓 デービッド・ハンター
最終聖火ランナー マーガレット・モーハン[2]
主競技場 オリンピック・スタジアム
夏季
冬季
Portal:オリンピック
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2012年ロンドンパラリンピック(2012ねんロンドンパラリンピック)は、2012年8月29日から9月9日まで、イギリスの首都ロンドンで開催された第14回夏季パラリンピック大会。ロンドン2012(London 2012)と呼称される。大会スローガンは「一つになろう (Live as one)」[3]

2000年シドニーパラリンピック以来、3大会ぶりに知的障害者が出場する競技が復活し、20競技503種目に初参加の北朝鮮などを含む史上最多の164の国と地域から約4,280人の選手が参加した[4]

大会マスコット

2012年ロンドンパラリンピックのマスコットとしてマンデビル(Mandeville)が2010年5月19日に発表された。

競技スケジュール

すべて現地時間[5]

開会式   競技実施 決勝 閉会式
2012年8月/9月 29日 30日 31日 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 9日 金メダル数
アーチェリー 4 3 2 9
陸上競技 11 17 20 17 21 20 21 16 23 4 170
ボッチャ 3 4 7
自転車 5 5 5 3 18 4 6 4 50
馬術 2 3 2 4 11
視覚障害者5人制サッカー 1 1
脳性麻痺7人制サッカー 1 1
ゴールボール 2 2
柔道 4 4 5 13
パワーリフティング 2 3 3 3 3 3 3 20
ボート 4 4
セーリング 3 3
射撃 2 2 2 1 1 1 1 2 12
競泳 15 15 15 14 14 15 15 15 15 15 148
卓球 11 10 4 4 29
シッティングバレーボール 1 1 2
車いすバスケットボール 1 1 2
車いすフェンシング 4 4 2 1 1 12
ウィルチェアーラグビー 1 1
車いすテニス 1 2 3 6
総金メダル数 28 40 49 59 51 54 64 47 48 57 6 503
式典
2012年8月/9月 29日 30日 31日 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 9日 金メダル数

競技会場

ロンドンオリンピックとほぼ同じ会場で行われたが、テニスはウィンブルドンではなくイートン・マナーで実施された。

オリンピック・パーク
オリンピック・パーク外

開閉会式

オープニングの主役としてスティーヴン・ホーキングが登場した[7]

閉会式ではイギリスのロックバンドコールドプレイの演奏を軸にパフォーマンスが繰り広げられた[8]

テレビ放送とネット配信

英国内ではチャンネル4が放映権を獲得した。総放送時間は150時間の予定[9]。パラリンピック公式サイトでは英語とスペイン語による総配信時間780時間以上のライブストリーミング配信と、総配信時間1,000時間以上のオンデマンド配信が予定されている[10]

日本ではNHKが期間中、45分間(9月2日と9日のみ55分間)のハイライトを総合テレビ(15時台。9月8日と10日のみ14時台)と教育テレビ(20時台、14・15時台の再放送)で連日放送した。開会式と閉会式については開会式・閉会式とも放送休止時間を短縮した上、4時30分から繰り上げて放送を開始し、開会式は8時9分まで(当初の終了予定時間は7時30分だった)、閉会式は6時55分まで(当初の終了予定時間は7時だった)、Eテレで生中継された。その他、週末には1~2時間程度の録画中継枠もEテレで編成されるほか開幕直前の特集や総集編も総合テレビと教育テレビで放送した[11]。 また、字幕放送(生中継・録画中継・ハイライトのいずれもリアルタイム字幕放送)と副音声解説放送(すべてステレオ2音声。録画中継枠を除く)を実施した。その他、スカパー!がスカパー!HDのスカチャン5スカパー!e2BSスカパー!でも期間中、1時間のダイジェストをノンスクランブルで連日放送した[12]

大会中の出来事

  • 8月31日、大会組織委員会が陸上円盤投げ女子でデータの入力ミスから金、銀、銅の対象選手を間違えて授与したと発表した[13]。1日に改めて、授与式を行う。
  • 義足の選手として史上初のオリンピック出場を果たしたオスカー・ピストリウス9月1日に開催された陸上200メートル予選で21秒30の世界新記録を樹立した。
    しかし翌日の決勝でピストリウスは序盤はリードを奪うものの、後半にブラジルのアラン・オリベイラがこれをかわし、結局ピストリウスは2位となった。ピストリウスは競技直後に「彼の義足は信じられないほど長い」とオリベイラを批判する発言をして物議を醸した[14][15]。ピストリウスは100m走でも振るわず、地元イギリスのジョニー・ピーコックが優勝した[16]
  • ファン・ヨンデ功績賞は、男子は陸上アイルランド代表のマイケル・マクキロップが選ばれた。マクキロップは今回、陸上800m男子と1500m男子の2種目で金メダルを獲得しており、母国アイルランドでは国中の子ども達と触れ合い彼らを励ました功績を称えての受賞となった。そして、女子は陸上ケニア代表のマリ・ナクフミチャが受賞した。ナクフミチャは、これまでの大会で陸上競技投てき種目で5つのメダルを獲得している。今大会、メダル獲得はならなかったがこれまでケニア国内で障害者スポーツの振興に大きな役割を果たしてきた功績を称えての受賞となった。
  • パラリンピックで、初めてチケット完売した。

各国のメダル獲得数順位

国・地域
1 中国 95 71 65 231
2 ロシア 36 38 28 102
3 イギリス 34 43 43 120
4  ウクライナ 32 24 28 84
5 オーストラリア 32 23 30 85
6 アメリカ合衆国 31 29 38 98
7 ブラジル 21 14 8 43
8 ドイツ 18 26 22 66
9 ポーランド 14 13 9 36
10 オランダ 10 10 19 39

日本人メダリスト

  • 2 銀メダル
    • 伊藤智也 陸上競技男子 400m T52
    • 木村敬一 水泳男子 100m 平泳ぎ SB11
    • 中村智太郎 水泳男子 100m 平泳ぎ SB7
    • 伊藤智也 陸上競技男子 800m T52
    • 伊藤智也 陸上競技男子 200m T52
  • 3 銅メダル
    • 鈴木孝幸 水泳男子 150m 個人 メドレー SM4
    • 鈴木孝幸 水泳男子 50m 平泳ぎ SB3
    • 藤田征樹  自転車男子 ロードタイムトライアル C3
    • 木村敬一 水泳男子 100m バタフライ S11
    • 小山恭輔 水泳男子 50m バタフライ S6
    • 和田伸也 陸上競技男子 5000m T11

脚注

  1. ^ a b http://www.jsad.or.jp/paralympic/12london/london_gaiyo.htm
  2. ^ “ロンドン・パラリンピック開幕”. 東京新聞. (2012年8月30日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/sports/news/CK2012083002000232.html 2012年9月1日閲覧。 
  3. ^ http://m.korea.net/japanese/NewsFocus/Sports/view?articleId=101950 2012年9月4日閲覧
  4. ^ “ロンドン・パラリンピックが開幕”. 読売新聞. (2012年8月30日). https://web.archive.org/web/20120905225140/http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2012/news/paralympics/1/20120830-OYT1T00174.htm 2012年9月1日閲覧。 
  5. ^ ロンドンパラリンピック 入場チケット販売要綱 (英語)
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n London 2012 Paralympic Summer Games” (英語). National Paralympic Heritage Trust. 2021年9月20日閲覧。
  7. ^ “パラリンピック:開会式にホーキング博士登場”. 毎日新聞. (2012年8月30日). http://mainichi.jp/sports/news/20120830k0000e050146000c.html 2012年8月31日閲覧。 
  8. ^ http://paralympicclosingceremony.tumblr.com/tagged/stage7
  9. ^ Channel 4 to be the Paralympic Broadcaster in the UK in 2012”. チャンネル4. pp. 3 (2010年1月8日). 2010年1月8日閲覧。
  10. ^ IPC Announce London 2012 Livestream Commentators”. 国際パラリンピック委員会 (2012年8月16日). 2012年8月30日閲覧。
  11. ^ オリンピックと同じく、いきものがかりの「風が吹いている」がテーマソングとして流れた。
  12. ^ 「~興奮と感動を再び~ロンドン2012パラリンピック スカパー! での放送予定について」 - スカパー! ニュースリリース(2012年8月23日)
  13. ^ 「金」選手間違え、授与し直し…パラリンピック読売オンライン 2012年9月1日
  14. ^ パラリンピック:敗退ピストリウス「相手の義足長過ぎ」毎日新聞 2012年9月3日
  15. ^ 「彼の義足長すぎる」 男子200連覇逃す ピストリウス、優勝者を批判東京新聞 2012年9月4日
  16. ^ “パラリンピック=義足のピストリウス、100mでも連覇逃す”. ロイター. (2012年9月7日). https://jp.reuters.com/article/sportsNews/idJPTYE88600T20120907 2016年9月4日閲覧。 

関連項目

外部リンク


ロンドン・パラリンピック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 03:08 UTC 版)

ザハラー・ネエマティー」の記事における「ロンドン・パラリンピック」の解説

ザハラー・ネエマティーは、2012年イギリスロンドン開催されパラリンピック大会におけるパラアーチェリー競技イラン代表選手選出され2つメダルを手にした。これによりネエマティーは、イラン人女性初の金メダル同国もたらすことになったオリンピックパラリンピック通算して女性金メダルは初。)。 リカーヴ・ボウ女子、W1/W2 競技において、ネエマティーはランキング・ラウンドスコア 613点で1位通過し決勝トーナメント1回戦不戦勝通過した16強挑む2回戦でネエマティーは、イタリアのマリアンジェラ・ペルナ(Mariangela Perna)と対戦し、6–0 でこれを破った準々決勝ではトルコのギゼム・ギリシメン(英語版)と対戦し、6–0 で勝った準決勝ではイタリアのヴェロニカ・フロレノ(Veronica Floreno)と対戦し、6–0 で勝った決勝ではイタリアのエリサベッタ・ミイノ(Elisabetta Mijno)と対戦、7–3 のスコア勝利した。ネエマティーは、受け取った金メダルを「この成果得られるように祈ってくれた人、全員捧げる」とした。 ネエマティーは、ラージエ・シールモハンマディー(Razieh Shir Mohammadi)、ザハラー・ジャヴァーンマルド(Zahra Javanmard)と共にイラン代表チームとしてリカーヴ・ボウ女子団体戦挑みランキング・ラウンドを1646点で2位通過準々決勝チェコ代表チーム対戦したイラン代表チームチェコ勝ったものの、準決勝戦韓国代表チーム敗れたスコアは 192-186 であったその後3位決定戦イタリア代表チーム188184 で勝ち、銅メダル獲得した

※この「ロンドン・パラリンピック」の解説は、「ザハラー・ネエマティー」の解説の一部です。
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