ルノー・R30とは? わかりやすく解説

ルノー・R30

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/10 21:50 UTC 版)

ルノー R30
開幕戦バーレーンGPにてロバート・クビサがドライブするR30
カテゴリー F1
コンストラクター ルノー
デザイナー ジェームス・アリソン
先代 ルノー・R29
後継 ルノー・R31
主要諸元
エンジン ルノーRS27-2010
タイヤ ブリヂストン
主要成績
チーム ルノーF1チーム
ドライバー 11. ロバート・クビサ
12. ヴィタリー・ペトロフ
出走時期 2010年
表彰台(3位以内)回数 3
通算獲得ポイント 163
初戦 2010年バーレーンGP
最終戦 2010年アブダビGP
出走
回数
優勝
回数
ポール
ポジション
ファステスト
ラップ
18 0 0 2
テンプレートを表示

ルノー・R30 (Renault R30) は、ルノーF12010年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。2010年開幕戦から最終戦まで実戦投入された。

2012年からタイヤサプライヤーであるピレリのテストカーとして使用されている。

概要

2010年シーズン

前年発覚したクラッシュゲート以後、チーム体制が変貌。フラビオ・ブリアトーレパット・シモンズフェルナンド・アロンソといった主要スタッフ・ドライバーがチームを去り、株式の大半がジニー・キャピタルに売却されたが、「ルノー」の名で継続参戦した。

新車R30は2009年8月にすでに開発に着手していることが発表され[1]2010年1月31日にバレンシア・サーキットで正式に発表された[2]。前年までメインスポンサーだったINGグループの撤退などの影響から、1980年代前半の第1期ワークス時代を彷彿とさせる黄色と黒のカラーリングとなった。

R30は太目のハイノーズなど前年不振を囲ったR29と同じようなスタイリングで現れたため、ポテンシャルが不安視された。冬季テスト中も目立ったタイムを残せなかったが、開幕戦バーレーンGPではロバート・クビサが予選でトップ4チームに続く9位に食い込んだ。

続くオーストラリアGPでは悪天候を利してクビサが2位表彰台を獲得した。また、モナコGPではポールポジションを争い、予選2位から決勝でも3位表彰台を獲得した。

マシンのアップデートに関しては、第9戦ヨーロッパGPよりブロウン・ディフューザーを投入[3]Fダクトは開発が遅れたが、第13戦ベルギーGPから導入すると、クビサがシーズン3回目の表彰台を獲得し、的確な開発が結果に表れた[4]

シーズン終盤、ルノーのFダクトは他チームを凌ぐ直線速度をみせるようになった。最終戦アブダビGPでは、クビサがマクラーレンルイス・ハミルトンヴィタリー・ペトロフフェラーリのアロンソに対してオーバーテイクの機会を与えず、ドライバーズチャンピオン争いの結末に影響を与えることになった。

テストカーとしての利用

2011年よりタイヤサプライヤーを務めるピレリは、前年まで使用してきたトヨタ・TF109に代わりR30を2012年から開発用のテストカーに採用した[5]。ドライバーにはルーカス・ディ・グラッシハイメ・アルグエルスアリの二名が選ばれた。

スペック

シャーシ

エンジン

  • エンジン名 ルノーRS27-2010
  • 気筒数・角度 V型8気筒・90度
  • 排気量 2,400cc
  • 最高回転数 18,000rpm(レギュレーションで規定)
  • シリンダーブロック アルミニウム鋳造製
  • バルブ数 32
  • 重量 95kg
  • 潤滑油 トタル
  • エンジンマネージメント FIA(MES製)標準コントロールユニットTAG310B

記録

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ポイント ランキング
BHR
AUS
MAL
CHN
ESP
MON
TUR
CAN
EUR
GBR
GER
HUN
BEL
ITA
SIN
JPN
KOR
BRA
ABU
2010 11 クビサ 11 2 4 5 8 3 6 7 5 Ret 7 Ret 3 8 7 Ret 5 9 5 163 5位
12 ペトロフ Ret Ret Ret 7 11 Ret 15 17 14 13 10 5 9 13 11 Ret Ret 16 6

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ ルノー R30の開発に着手 - F1-gate.com・2009年8月26日
  2. ^ 【速報】往年の黄×黒カラーが復活! ルノー、R30を公開。ペトロフと契約 - as-web.jp・2010年2月1日
  3. ^ “Renault R30 - low blowing exhausts” (英語). Formula1.com. (2010年6月27日). http://www.formula1.com/news/technical/2010/832/763.html 2011年11月27日閲覧。 
  4. ^ “ロバート・クビサ、R30の進化に手応え”. F1-Gate.com. (2010年9月1日). http://f1-gate.com/kubica/f1_8971.html 2011年11月23日閲覧。 
  5. ^ “ピレリ、HRTの2011年F1マシンを購入”. F1 gate.com (F1 gate.com). (2013年2月15日). http://f1-gate.com/pirelli/f1_18195.html 2013年2月16日閲覧。 

ルノー・R30

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 00:47 UTC 版)

Fダクト」の記事における「ルノー・R30」の解説

第13戦ベルギーGPより投入レッドブル同様に上下2つ通風経路があるが、上はメインプレートに接続している。チーム代表エリック・ブーリエロバート・クビサベルギーGPにおける決勝3位について「今日パフォーマンス向上半分以上Fダクトよるものだと確信している」とコメントした

※この「ルノー・R30」の解説は、「Fダクト」の解説の一部です。
「ルノー・R30」を含む「Fダクト」の記事については、「Fダクト」の概要を参照ください。

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