リクレルプロセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/17 12:22 UTC 版)
詳細は「リクレル数」を参照 回文数でない数から回文数を作る方法として、桁の順番を逆にした数と自身とを加える(これをリクレルプロセス(Lychrel process)という)ことを繰り返す方法がある。 1回の操作で回文数ができるものは、以下のような数がある。33(12+21)以降の2桁の回文数、121(29+92 = 38+83 = 47+74 = 56+65)、303(102+201)……。 この方法を何度繰り返しても回文数にならない数をリクレル数(Lychrel number)という。十進数の中でリクレル数であることが証明されているものは存在せず、そもそも十進数のリクレル数が存在するかどうかは未だ証明がされていないが、いくつかの数はリクレル数であると予想されており、それを「候補リクレル数」という。3桁の数(100 - 999の900個)のうち、候補リクレル数は以下の13個である(オンライン整数列大辞典の数列 A023108)。 196, 295, 394, 493, 592, 689, 691, 788, 790, 879, 887, 978, 986 このうち、最小の196がリクレル数か否かを求める問題を通称「196問題」という。
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リクレルプロセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/21 01:53 UTC 版)
リクレルプロセスとは、桁を反転させた物と自身との和を求める操作である。例えば、56なら 56 + 65 = 121 、125なら 125 + 521 = 646 のようになる。いくつかの数は、リクレルプロセスを繰り返す(得られた数字についてリクレルプロセスを適用する)と回文数になる。最終的に回文数になるものは、リクレル数ではない。1桁と2桁の数字は全て、リクレルプロセスを繰り返すと最終的に回文数になる。 10,000以下の数字の約80%は4ステップ以内、約90%は7ステップ以内に回文数になる。ここでは、リクレル数ではない数の例をいくつか挙げる。 56 は、1ステップで回文数になる: 56+65 = 121 57 は、2ステップで回文数になる: 57+75 = 132, 132+231 = 363 59 は、3ステップで回文数になる: 59+95 = 154, 154+451 = 605, 605+506 = 1111 89 は、24ステップで回文数となり、最終的な値は8813200023188である。10,000以下の数では、多くの数が最終的に回文数となることが知られている。 10,911 は、55ステップで28桁の回文数4668731596684224866951378664になる。 以下は、回文数になるまでのステップ数が多い非リクレル数の世界記録である。 1186060307891929990 は、261ステップで119桁の回文数44562665878976437622437848976653870388884783662598425855963436955852489526638748888307835667984873422673467987856626544になる。これは、2005年にジェイソン・ドーセット(Jason Doucette)のアルゴリズムとプログラムを用いて求められたもので、当時の世界記録となった。 2017年1月23日、ロシアの学生のAndrey S. Shchebetovが、119桁の回文数に到達するまでに261ステップを要する最初の126個の数列を発見したと自身のウェブサイトで発表した。この数列は、OEISでA281506として発表された。この数列の最小の数は、ドーセットが2005年に発見した既知の数であり、それ以外の125個は今回新たに発見されたものである。2017年5月12日までにこの数列は108864個まで拡張された。数列の最後の数は1999291987030606810だった。 2019年4月26日、Rob van Nobelenは、回文数になるまでのステップ数が多い非リクレル数の世界記録を更新した。発見した数は12000700000025339936491で、288ステップを経て142桁の回文数に到達する。OEIS数列A326414には、現在知られている288ステップの非リクレル数19353600個が含まれている。 回文数を形成することが知られていない最小の数は196であり、これは最小のリクレル数の候補である。 リクレル数の桁が反転してできた数もリクレル数である。
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