ヨウ化ビスマス(III)
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ヨウ化ビスマス(III) | |
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Bismuth(III) iodide |
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別称
ヨウ化ビスマス、三ヨウ化ビスマス
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識別情報 | |
3D model (JSmol)
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ChemSpider | |
ECHA InfoCard | 100.029.207 |
EC番号 |
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PubChem CID
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UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
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特性 | |
化学式 | BiI3 |
モル質量 | 589.69 g/mol |
外観 | 黒緑色の結晶 |
密度 | 5.778 g/cm3 |
融点 | 408.6 °C, 682 K, 767 °F |
沸点 | 542 °C, 815 K, 1008 °F [2] |
水への溶解度 | 0.7761 mg/100 mL (20 °C) |
溶解度平衡 Ksp | 7.71×10−19[1] |
溶解度 | 50 g/100 mL エタノール 50 g/100 mL 2 M 塩酸 |
磁化率 | −200.5·10−6 cm3/mol |
構造 | |
三方晶系, hR24 | |
R-3, No. 148 | |
危険性 | |
GHS表示: | |
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Danger | |
H314 | |
P260, P264, P280, P301+P330+P331, P303+P361+P353, P304+P340, P305+P351+P338, P310, P321, P363, P405, P501 | |
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
関連する物質 | |
その他の 陰イオン |
フッ化ビスマス(III) 塩化ビスマス(III) 臭化ビスマス(III) |
その他の 陽イオン |
三ヨウ化窒素 三ヨウ化リン 三ヨウ化アンチモン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ヨウ化ビスマス(III)(英語: Bismuth iodide(III))は、化学式BiI3で表される無機化合物である。ビスマスとヨウ素の反応から得られる灰黒色の塩であり、かつて定性無機分析において注目された[3][4]。
ヨウ化ビスマス(III)は特徴的な結晶構造を持ち、ヨウ素原子が六方最密充填構造を占め、ビスマス原子が(層ごとに交互に)八面体間隙の3分の2を占めるかまたは占めない構造を持つ。そのため、すべての八面体間隙の3分の1を占めている[5][6]。
合成
ヨウ化ビスマス(III)は、熱したヨウ素とビスマス粉末の混合物から得られる[7][8]。
- 2Bi + 3I2 → 2BiI3
また、酸化ビスマス(III)とヨウ化水素酸水溶液の反応からも得ることができる[9]。
- Bi2O3(s) + 6HI(aq) → 2BiI3(s) + 3H2O(l)
反応
ヨウ化ビスマス(III)は水に不溶であるため、ヨウ化カリウムなどのヨウ化物を加えることで水溶液中のBi3+イオンを検出することができ、ヨウ化ビスマス(III)の黒色沈殿により陽性反応を示す[10]。
ヨウ化ビスマス(III)は、ハロゲン化物供与体と共に熱することで、ヨウ化ビスマス(III)イオンを生成する[11]。
- 2 NaI + BiI3 → Na2[BiI5]
ヨウ化ビスマス(III)は、向山アルドール反応の触媒としても用いられる。また、カルボニル化合物のバルビエ反応において、亜鉛やマグネシウムなどの酸化剤と共に用いられる。
脚注
- ^ John Rumble (June 18, 2018) (English). CRC Handbook of Chemistry and Physics (99 ed.). CRC Press. pp. 5–188. ISBN 978-1138561632
- ^ Norman, Nicholas C. (1998), Chemistry of Arsenic, Antimony and Bismuth, Springer, p. 95, ISBN 0-7514-0389-X 2008年6月3日閲覧。
- ^ “Bismuth iodide”, McGraw-Hill Dictionary of Scientific and Technical Terms, McGraw-Hill, (2003) 2008年6月19日閲覧。
- ^ Turner, Jr., Francis M.; Berolzheimer, Daniel D.; Cutter, William P.; Helfrich, John (1920), The Condensed Chemical Dictionary, New York: Chemical Catalog Company, p. 107 2008年6月19日閲覧。
- ^ Smart, Lesley; Moore, Elaine A. (2005), Solid State Chemistry: An Introduction, CRC Press, p. 40, ISBN 0-7487-7516-1 2008年6月19日閲覧。
- ^ Mackay, Rosemary Ann; Henderson, W. (2002), Introduction to Modern Inorganic Chemistry, CRC Press, pp. 122–6, ISBN 0-7487-6420-8 2008年6月19日閲覧。
- ^ Watt, George W.; Hakki, Wafai W.; Choppin, Gregory R. (1953). “Bismuth(III) Iodide”. Inorganic Syntheses. Inorganic Syntheses. 4. pp. 114–116. doi:10.1002/9780470132357.ch38. ISBN 978-0-470-13163-3
- ^ Erdmann, Hugo; Dunlap, Frederick Leavy (1900), Handbook of Basic Tables for Chemical Analysis, New York: John Wiley & Sons, p. 76 2008年6月19日閲覧。
- ^
グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. p. 559. ISBN 978-0-08-037941-8.
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: CS1メンテナンス: デフォルトと同じref (カテゴリ) - ^ Bruno, Thomas J.; Svoronos, Paris D. N. (2003), Handbook of Basic Tables for Chemical Analysis, CRC Press, p. 549, ISBN 0-8493-1573-5 2008年6月19日閲覧。
- ^ Norman, Nicholas C. (1998), Chemistry of Arsenic, Antimony and Bismuth, Springer, pp. 168–70, ISBN 0-7514-0389-X 2008年6月19日閲覧。
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