ムハンマド・イブン・サウードとの協定とは? わかりやすく解説

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ムハンマド・イブン・サウードとの協定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/22 17:30 UTC 版)

ムハンマド・イブン・アブドゥル=ワッハーブ」の記事における「ムハンマド・イブン・サウードとの協定」の解説

アル=ウヤイナから追放されたイブン・アブドゥル=ワッハーブは、近隣アッディルイーヤ有力者ムハンマド・イブン・サウード英語版)により、アッディルイーヤに住むよう、招かれた。同地にしばらく滞在して、イブン・アブドゥル=ワッハーブは彼と同盟を組むことを決めた権力者と組むのは二回目になるが今度はうまく行った二人アラビア半島の各アラブ部族自分たちが想定するところのイスラームの「真正の」教えに立ち返らせようという点でお互いに合意した。ある史料によると二人始めて相まみえたとき、イブン・サウード次のように宣言したという。 “ このオアシスはあなたのものです、敵を怖がりなさいますな。たとえ全ナジュドにあなたを追い出せと、号令かけられたとしても、神の御名にかけて、私たち決してあなたの追放には与しませんぞ。 ” —マダーウィー・アッ=ラシード英語版)(A History of Saudi Arabia: 16より) ムハンマド・イブン・アブドゥル=ワッハーブはこれに答えて曰く、 “ オアシスの長にして賢明なあなたに一つお願いあります。あなたがカーフィルどもへのジハード訳注:ここではイスラーム弘宣のための拡大ジハード)を実行に移すという誓いを、ここでわたしに立ててくださいそうすればあなたはきっと、ウンマイマームになるでしょう。わたしは神の教え関わる問題に関してイマームとなりましょう。 ” —マダーウィー・アッ=ラシード(A History of Saudi Arabia: 16より) と述べた合意お互いに忠誠の誓いバイア英語版))を交わすことで確認された。イブン・アブドゥル=ワッハーブ宗教問題に関して責任を負うこととしイブン・サウード政治・軍事問題担当者になることになった。この歴史的合意は「相互支援協定("mutual support pact")」になり、アール・サウードの一族と、アール・アッ=シャイフ英語版)及びイブン・アブドゥル=ワッハーブ弟子たちとの間の「権力分配に関する取り決め」にもなった。この合意300年近く経った今でも続いており、サウード家勢力拡大促進させるイデオロギーとなったサウード家は、明確に定義され宗教上のミッション大義名分与えられたことで勢いづいた。サウード家軍勢ナジュド征服し現代サウジアラビア王国国土全域おおむね同じ範囲にまでサラフィー運動及ぼした。そして当時民衆受け入れられていたさまざまな信仰多神教シルク)に等しいとして根絶やしにする一方、イブン・アブドゥル=ワッハーブ教条広めた。こうして、1744年二人協定ディルイーヤ首長国第一次サウード王国)の出現というかたちで実を結んだ

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