マルバルコウとは? わかりやすく解説

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まるば‐るこう【丸葉×縷紅】

読み方:まるばるこう

ヒルガオ科(つる)性の一年草左巻き心臓形で先がとがる。夏から秋にかけて、筒の長いらっぱ状の赤い花が咲く。北アメリカ原産で、日本には観賞用として導入され各地野生化まるばるこうそう

丸葉縷紅の画像

マルバルコウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/01 01:30 UTC 版)

マルバルコウ
Ipomoea coccinea
(2008年8月14日、ドレスデン
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : 真正キク類I euasterids I
: ナス目 Solanales
: ヒルガオ科 Convolvulaceae
: サツマイモ連 Ipomoeeae
: サツマイモ属 Ipomoea
亜属 : I. subg. Quamoclit
: Ipomoea sect. Mina
: マルバルコウ I. coccinea
学名
Ipomoea coccinea L. (1753)[1]
シノニム
英名
Red Morning Glory、Redstar

マルバルコウ(丸葉縷紅[4]学名: Ipomoea coccinea)は、ヒルガオ科サツマイモ属に分類される一年性植物の一。熱帯アメリカ原産[5]

和名は、ルコウソウの仲間で葉が丸いことから[6]マルバルコウソウと表記される場合もある[1]中国名は、橙紅蔦蘿(圓葉蔦蘿)[1]

形態・生態

一年草[5]つる性植物で、茎が左巻きの蔓になって、さまざまなものにからまりながら長さ3メートル (m) ほどまで伸びる[5]

は長い柄がついて、卵形で先が尖り、基部は心形[7][4]。よく似たツタノハルコウの葉は深裂する[8]。ふつう、葉縁の各側面に1 - 2個の角上の突起がある[5]

花期は夏から秋にかけて[5]。枝の先にを3 - 8個つける[5]。花冠は長さ2センチメートル (cm) ほどの漏斗形で、筒部の先が急に平らに開く[5]。花を上から見ると径1.5 - 1.8 cm の五角形で、花色は赤色[5]虫媒花である。雄蕊は5個、雌蕊は1個、柱頭は白色で球状[5]。萼は無毛で、基部近くまで深く5裂し、裂片は途中から急に細まり棒のようになる[5]。花後は花柄が下向きになって、果実ができる。果実(蒴果)は径8ミリメートル (mm) ほどで無毛、4室、残存する萼が果実と同長である[5]

モミジルコウ

モミジルコウ英語版(学名: Ipomoea x multifida)は、ルコウソウ(Ipomoea quamoclit)とマルバルコウとの雑種で、葉が掌状に細裂する[7][4]。和名は牧野富太郎による命名で、九州では野生のものが見られる[5]

分布

北アメリカを原産地とする[9]南アメリカオセアニアアジアアフリカに移入分布する[9]日本では本州中部以南)・四国九州帰化している[9]

畑地牧草地道端荒地に生育する。

日本へは『草木図説』(1856年)に嘉永年間渡来との記載が見られる[5]。以後、本州南部以南に広く帰化し、暖地では道端の雑草となっている[5]ダイズトウモロコシの農場に侵入すると、収穫量を減らしたり収穫の障害となるため問題となっている。

注と出典

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ipomoea coccinea L. マルバルコウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月31日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Quamoclit coccinea (L.) Moench”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2015年12月4日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Quamoclit angulata (Roem. et Schult.) Bojer”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2015年12月4日閲覧。
  4. ^ a b c 野に咲く花 増補改訂新版』 445頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n 長田武正 1976, p. 159.
  6. ^ 岩槻秀明『街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本 : 収録数600種以上!』(最新版)秀和システム〈Handy & Color Illustrated Book〉、2014年、286頁。ISBN 978-4-7980-4136-0 
  7. ^ a b 日本帰化植物写真図鑑』 242頁。
  8. ^ 植村修二ほか編著『日本帰化植物写真図鑑 : Plant invader 500種 第2巻』全国農村教育協会、2010年、180頁。 ISBN 978-4-88137-155-8 
  9. ^ a b c 国立環境研究所. “マルバルコウ”. 侵入生物データベース ―外来種/移入種/帰化動植物情報のポータルサイト―. 2015年12月4日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク



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