マツダグランドファミリアとは? わかりやすく解説

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マツダ・グランドファミリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/12 04:11 UTC 版)

マツダ・グランドファミリア
STC/SU4/SN3/4A型
クーペ(前期型)
セダン(後期型)
概要
販売期間 1971年 - 1978年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアクーペ
5ドアライトバン
駆動方式 FR
パワートレイン
変速機 3速AT/4速MT/5速MT
前:マクファーソンストラット
後:リーフ
前:マクファーソンストラット
後:リーフ
車両寸法
ホイールベース 2,310mm
全長 4,075mm
全幅 1,595mm
全高 1,375mm
車両重量 930kg
その他
データモデル セダン 1600AP GLII 後期型
系譜
後継 4代目ファミリアに統合
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グランドファミリアとは、1971年9月から1978年10月にかけて東洋工業(現・マツダ)が製造・販売していた自動車。姉妹車であるサバンナと同時に、1971年9月より発売を開始した。

海外輸出名は北米、オーストラリアニュージーランド向けがマツダ・808、その他欧州向け等はマツダ・818。また北米市場では後期モデルが「マツダ・マイザー(Mizer)」の名で販売された。

概要

元々はファミリアプレストのモデルチェンジとして企画されていたが、プレストの販売が好調だったことと、トヨタカリーナセリカ三菱コルトギャランなどといった、コンパクトクラスとミドルクラスの隙間を埋める中間車種(現在で言うCDセグメント)の登場を受け、プレストとカペラの中間車種として発売された。キャッチコピーは「ファミリーカーの王様」。当時のマツダは『ロータリゼーション』戦略を掲げており、主要モデルへのロータリーエンジン搭載を推進していたが、プレストの後継車ではその考えを一歩進め、ロータリーエンジン搭載車とレシプロエンジン搭載車を別モデルとして売り出すこととなった。こうして登場したのがロータリー専用車のサバンナとレシプロ専用車のグランドファミリアであったが、ボディを共用したために、市場では同一の車と認識されていた。

ボディバリエーションは4ドアセダン、2ドアクーペ、5ドアバンの3種。このクラスでは珍しく2ドアセダンを持たなかったことと、クーペのクォーターウインドーが巻き上げ式になっていたのが特徴。ボディ自体はサバンナと全く共通だが、外装に関してはサバンナとはノーズコーンとテールランプの変更で差別化しており、サバンナの丸型4灯式ヘッドランプに対して角型2灯式が特徴である(輸出モデルではサバンナと同じ丸型4灯ライトを採用したグレードも存在)。また、テールランプも角型を採用していた。全長はフェリーの料金区分を考慮して、4,000 mmを切る3,995 mmに抑えていた。また、全幅は1,595 mmとしていたが、サバンナと共通のフロアパンのせいでホイールハウスの張り出しが大きいため、室内空間はコンパクトクラスよりも多少広いという程度であった。一方、内装はサバンナと大差なく、変更箇所はホーンボタン程度。サバンナの主要グレードで採用されていたT型インパネはクーペGFのみの適用となり、それ以外のモデルではセンターコンソールのないタイプを使用していた。

グレード展開は、下から

  • スタンダード
  • デラックス
  • LX(FX)
  • GL(GF)

の各4種(カッコ内クーペ)で、13インチタイヤとフロントディスクブレーキサーボなし)はセダンではGLのみ、クーペでもFXとGFに設定があった。また、セダンGLのフロントウインドシールドガラウには国産初のプリントアンテナを標準装備していた。

エンジンはファミリアプレストと共通の直列4気筒1,300 cc・SOHCガソリンエンジンで、レギュラーガソリン仕様ながら87馬力を発揮した。当初はこの1機種のみで、カリーナ1400やコルトギャラン14 L、あるいはコンパクトクラスの上級モデルであるカローラ1400、サニーエクセレントレオーネ1400に対抗しており、1,600 ccクラスにはサバンナ。トランスミッションは4速フロアMTが基本設定だが、セダンにはコラムシフトが受注生産で用意され、さらにセダンLX、GL、クーペFX、GFでは3速AT(マツダスーパードライブ)も選択できた。サスペンションは前:ストラット、後:リーフリジッドだが、サバンナとシャシを共用したため、リヤのショックアブソーバーはバイアスマウントとしていた。また、燃料タンクは45 Lが標準だったが、メーカーオプションでサバンナ用の65 Lタンクを選択することができた。

但し、この明確な区別も発売当初だけで、翌年にはカペラ用の直列4気筒1,500 cc・SOHCガソリンエンジンを追加、Sシリーズとして発売する。Sシリーズはロータリー嫌いのためのサバンナとして発売されたため、セダンのトップグレードはT型インパネなどサバンナ GRに対応する装備品を与えられ、GL IIと称した。クーペもGF IIとなったが、1300 GFとの装備の差は少ない。1973年(昭和48年)のマイナーチェンジではSシリーズを消滅させ、やはりカペラ用を搭載した1600に格上げし、サバンナの10A型搭載車には設定のない5速MT車を追加。さらにレシプロエンジン搭載車としては初めて昭和50年排出ガス規制適合車となる、1600 AP(アンチポリューション)シリーズを発売した。

1975年(昭和50年)にはイメージを一新するべくフェイスリフトが行われ、ヘッドランプを角形から丸形に変え、当時のマスタング IIに似たフロントまわりになった。1977年(昭和52年)にプレストがモデルチェンジして2ボックススタイルを用いたハッチバックのファミリアAPになり、翌1978年(昭和53年)にはサバンナがモデルチェンジしてサバンナRX-7となってからも、マツダのトランク付(3ボックス)大衆車として保守層向けに細々と販売されていたが、昭和53年排出ガス規制をクリアしないままカペラのフルモデルチェンジと同時に1978年(昭和53年)に販売を終了した。この時期マツダの3ボックスセダンのラインナップには、上級ファミリーカーのカペラと高級車ルーチェが存在していたが、大衆車クラスは1980年(昭和55年)9月に5代目ファミリア(BD型)の追加モデルとして「ファミリアサルーン」が復活するまで、約2年間の空白が生じた。

初代 STC/SU4/SN3/4A型 (1971年-1978年)

  • 1971年9月 - 発売開始
  • 1972年2月 - 1500Sシリーズ追加
  • 1973年10月 - マイナーチェンジ。1500Sを廃止し、1600および1600APを追加
  • 1975年9月 - マイナーチェンジ。丸型2灯ヘッドライトとなる。1600APは51年排出ガス規制適合
  • 1976年2月 - 1300が51年排出ガス規制適合となり、1300APとなる
  • 1978年10月 - 販売終了

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