ポリオゼリン
ポリオゼリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/28 02:16 UTC 版)
ポリオゼリン | |
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6,12-Diacetoxy-2,3,8,9-tetrahydroxybenzo[1,2-b;4,5-b']bisbenzofuran |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 197703-46-1 |
PubChem | 382514 |
ChemSpider | 338925 |
ChEMBL | CHEMBL458248 |
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特性 | |
化学式 | C22H14O10 |
モル質量 | 438.34 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ポリオゼリン(polyozellin)は、カラスタケ(Polyozellus multiplex)に含まれる化学物質である。アルツハイマー病においてタンパク質(具体的にはアミロイド前駆体タンパク質)を切断する役割を持つ酵素であるプロリルエンドペプチダーゼを阻害する[1]。構造的に関連したポリオゼリンのジベンゾフラン誘導体はキナプシン類として知られている[2]。
脚注
- ^ Hwang JS, Song KS, Kim WG, Lee TH, Koshino H, Yoo ID. (1997). “Polyozellin, a new inhibitor of prolyl endopeptidase from Polyozellus multiplex”. The Journal of Antibiotics 50 (9): 773–77. doi:10.7164/antibiotics.50.773. PMID 9360624.
- ^ Kim SI, Park IH, Song KS. (2002). “kynapcin-13 and -28, new benzofuran prolyl endopeptidase inhibitors from Polyozellus multiplex”. The Journal of Antibiotics 55 (7): 623–28. doi:10.7164/antibiotics.55.623. PMID 12243451.
関連項目
ポリオゼリン
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「ポリオゼリン」も参照 生のカラスタケ子実体をメタノールで抽出(70 ℃, 3時間)し、さらに乾固して得たエキスを、ベンゼンとクロロホルムおよび酢酸エチルで分配し、酢酸エチル相を減圧乾固させた後、酢酸エチルで洗浄する。これをメタノール懸濁液とし、遠心分離(3,000 g×5分間)してから沈殿物を除去し、さらに上澄みを減圧濃縮し、Senshu Pak ODS HPLC(エタノール:水=65:10-1%酢酸添加)で精製すれば得られる。 濃緑色の粉状物で、245 ℃で分解する。ジメチルスルホキシドやピリジンおよび酢酸エチルに可溶、メタノールおよびエタノールに僅かに溶け、塩化メチルや n-ヘキサンあるいはベンゼンや水には溶けず、UVスペクトルはジヒドロテレフォール酸の構造を示唆し、分子式 C22H14O10,6,12-ジアセトキシ-2, 3, 8, 9-テトラヒドロキシベンゾ[1, 2-b;b4, 5-b’]ビスベンゾフランの構造を持ち、エンドペプチダーゼに対して阻害活性を示す。 子実体からジオキサンによって抽出することもでき、塩酸などによる加水分解を経てテレフォール酸が誘導される。シトクロムP450に対して阻害活性を有する。プロリルエンドプロテアーゼの阻害活性を示すが、大腸菌やサルモネラ菌・シュードモナス・黄色ブドウ状球菌・カンジダ菌などに対する抗菌活性はない。いっぽうで、マウスの肝ガン細胞におけるフェーズ 2 酵素やヒトの骨髄性白血病細胞の分化を誘導する性質もあるという。
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