ポピュラー文化とイェイツ
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「ウィリアム・バトラー・イェイツ」の記事における「ポピュラー文化とイェイツ」の解説
イェイツ没後、その詩歌は英語で書かれた代表的な文学作品のひとつとみなされるようになった。英語圏では中等教育の段階から広く教材として用いられ、幾つかの作品はきわめてよく知られているため、イェイツ作品に登場する詩句はさまざまな映画や音楽で引用され続けている。 映画『ノーカントリー』(2007年)はコーマック・マッカーシーの原作とともに、題名を「ビザンティンへの船出」冒頭の一節「老いた人々の住む土地はない」から取っている。 ロック・バンド ザ・スミスの楽曲『Cemetry Gates』の歌詞にイェーツの名が登場する。作詞したモリッシーはイェーツの文学に影響を受けている事を公言している。 コミック『スタートレック:無秩序(Mere Anarchy)シリーズ』(2009年)や作曲家モービー (Moby) の楽曲「ミーア・アナーキー」(2018年)は、イェイツの詩「再臨」(The Second Coming)の一節「うわべだけの無秩序が世界にゆきわたり」(Mere Anarchy is loosed upon the world)を踏まえている。 コミック『バットマン:拡大する螺旋(The Widening Gyre)』(2009年)やロバート・B・パーカーの小説『拡大する螺旋』(The Widening Gyre, 1983年)は、同じく「再臨」の一節「(一羽の鷹が)しだいに大きく螺旋を描き」(Turning and turning in the widening gyre)より。 SF短編集『太陽の黄金の林檎』(The Golden Apples of the Sun、レイ・ブラッドベリ、1953年)の題名は、イェイツの詩「さまようイーンガスの歌」(The Song of Wandering Aengus)の一節を取っている。 SF映画『A.I. 』(スティーヴン・スピルバーグ監督、2001年)では、人工知能が少年ロボットに向かって朗誦するイェイツの詩「さらわれた子ども」(The Stolen Child)が物語全体の重要な伏線となっている。 映画『ウォール街』(オリバー・ストーン監督、1987年)で、伝説的な投資家ゴードン・ゲッコーが未熟な主人公に向かって「鷹が鷹匠の言うことを聞いたみたいだな」(So the falcon’s heard the falconer, huh?)とからかう場面は、「再臨」の一節「鷹は鷹匠のいいつけに耳を貸さない」(The falcon cannot hear the falconer)を踏まえている。 短編映画『あるラブストーリー』(A Love Story)(ジェシカ・ベラミー監督)は、イェイツがモード・ゴンに宛てて書いた恋愛詩「あなたが年をとって」(When You are Old)を映画化したもの。
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