プロ / アマチュア論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 15:58 UTC 版)
「全米女子プロゴルフ選手権」の記事における「プロ / アマチュア論争」の解説
2005年より前のLPGA選手権には、出場申込みの条件の中に「女子プロのみ」という規定があった。これは男子のPGA選手権同様(こちらは男子のみ)であり、全米オープンや全英オープンが長きにわたり予備予選からプロとアマ両方とも出場できる大会(このため大会名に「オープン」が入る)であったのと対照的であった。 2015年の米国PGAによる買収までは、LPGAが単独でこの大会を主催しており、また、LPGAのもともとの団体創設主旨が「女子のプロゴルファーにチャンスを与えるため」だったこともあり、LPGAもその裁量でアマを排除してきた。 2005年、LPGAは公には了承しなかったが、メディアの取材機会を増やし、多くのチケットを販売するためにこのルールは停止され、15歳のアマチュアであるミッシェル・ウィーが出場できることになった。この動きに対して一部のプロ選手からの抗議があった。アマチュアにプレーの場を与えることによって、あまり成功していないがゴルフを定期的にプレーすることで生計を立てなくてはならないプロ選手が犠牲になる、というのがその主旨だった。これに対してトッププロの一人であるローラ・デービースは、変革に対して異議を唱えるのは近視眼的である、との意見を述べた。 この当時、ウィーはプレーした5つの女子メジャー大会全部で予選通過を果たし、それらのうち2大会ではトップ10でフィニッシュしている。また、予選落ちに終わりはしたが、ハワイで行われた男子PGAのソニーオープンにもスポンサー招待枠で2度出場している。上述のように一部から批判をされたが、2005年のLPGA選手権でアマチュアのウィーより良いスコアで大会を終えた女子プロゴルファーはわずかに一人、この大会で3度目の優勝を果たしたアニカ・ソレンスタムのみであり、ウィーは3打差で2位入賞している。 2006年のLPGA選手権からは元通りの「プロのみ」に戻った。ウィーは前年10月、つまり問題となった2005年のLPGA選手権の4か月後にはナイキ、ソニーその他スポンサーと数百万ドルの契約を結んでプロ転向した。
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