プロット・脚本・ストーリーコンセプト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 13:56 UTC 版)
「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の記事における「プロット・脚本・ストーリーコンセプト」の解説
脚本製作は、福井が書いた大筋のストーリーを基に岡がシナリオを書き、それに福井が修正を加えるという手順をとっている。 まず最初に福井がプロットを1人で自由に書き、それをもとに他のスタッフと協議して脚本に仕上げていっている。具体的には、福井のプロットを基に岡がロングプロットを作り、福井と羽原の確認を経てから全体会議へ提出され、そこで出た意見を盛り込んで脚本化する。脚本化作業は、まず岡がたたき台となる「ゼロ稿」をロングプロットと同じ要領で書き、福井が「初稿」として仕上げている。なお、最初の土台となる福井のプロットは、内容の取捨選択を行うことを最初から前提として、アイデアを可能な限り多く入れて長めに作られている。 内容は基本的には『さらば』をベースとしているが、随所に『ヤマト2』からのガジェットを引用し、『2199』で追加された設定(波動砲の使用禁止やガミラスの存続など)を矛盾なく生かすため、旧作の空気感を残しつつも新しい展開になることを福井は指摘している。第1話は『2199』からのつながりを意識した内容で、第2話以降を『さらば』のリメイクとして認識できる構成にしている。また、『さらば』を戦後復興からバブル期への10年間ほどのらん熟期に向き合った作品であると認識し、本作は東日本大震災などの社会情勢に向き合ったものとして描いている。福井は「真正面から、今の若い人たちの愛、ひいては国への愛につながるような構成にした」と述べている。 作品タイトルは福井が考えており、地球の復興に1年は短すぎるという理由、および2作目であることの提示や2並びの覚えやすさなどから、タイトルおよび設定年代は『さらば』『ヤマト2』と同じ「2201」ではなく「2202」としている。「2202」最後の「2」を大きく強調して、副題に「愛の戦士たち」をつけることで、本作が『さらば』と『ヤマト2』のどちらの結末へも行くことができることを示している。また、「2202」の「0」をスラッシュを入れた「∅」にすることで、(『さらば』と『ヤマト2』の)どちらでもない」という意味を込めている。タイトルが提案されたのは初期のプロットの書き始め段階で、「2202」は単純に語音の良さや前作のタイトルとのつながりを考えてつけられたものだが、「愛の戦士たち」は作品の方向性を決めるものとして打ち出しており、「愛」をテーマとして本作を描いていることを福井は語っている。
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