プロダクトゴール設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 03:25 UTC 版)
「スクラム (ソフトウェア開発)」の記事における「プロダクトゴール設計」の解説
スクラムはプロダクトゴール達成を唯一の目的とし、優れたソリューション/プロダクトの開発を可能にする。しかしその前提として、プロダクトゴールすなわち提供する価値の質はすべてを左右する。価値のないプロダクトゴール(無価値な価値)を達成する完璧なプロダクトが完成しても、それは価値を生み出さない。そのため良いプロダクトゴールを設計する様々な技法がスクラムフレームワークと共に採用されうる。 プロダクトゴールはしばしばプロダクトのビジョン(英: Vision)から演繹される。プロダクトのビジョンは企業が掲げる理想像である。プロダクトは徐々に改善されながらビジョンへ向かうため、いくつもの状態を経ることになる。プロダクトゴールはその1つ1つの状態に対応する。 提供すべき価値が不確かな段階ではプロダクトゴール自体を探索する必要がある(c.f. 商品開発)。その場合、適応的な価値探索をおこなう。プロトタイピングを通してMVPを作成し価値を探索する。リーンスタートアップはそれを実現する方法論の1つである。プロダクトマネジメントは価値探索から開発までを含んだマネジメントである。 プロダクトゴールが不確かな場合、プロダクトゴールを設定すること自体が意味を持つ。なぜならプロダクトゴールのもつ特性(長期目標・単一・可測・公開)は具体的であり、ステークホルダーとの議論を中身あるものにするからである。 プロダクトゴールの最終決定はプロダクトオーナーの責務である。その過程でスクラムチームを巻き込むことは現場の感覚・知恵を取り入れまたチームの更なる自己管理を促進する意味で有意義である。ゴールは達成すべき目標であるが、実際にユーザーが手にするのは開発されたインクリメントの総体たるプロダクトである。
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