ブドウ栽培およびワイン醸造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 04:25 UTC 版)
「アルネイス」の記事における「ブドウ栽培およびワイン醸造」の解説
アルネイスの果房は、大きさが中程度からやや小さめで、岐肩をもった円錐形をしている。果粒は小粒でやや長円形をしており、緑がかった黄色をしている。成熟期は早期から中期である。 アルネイスは栽培が困難なブドウであり、自然状態では酸が弱く、収穫が9月よりも遅くなると過熟する傾向がある。さらに、このブドウはうどんこ病になりやすく、うどんこ病菌に対する耐性の高いアルネイスのクローンを選別する研究が始まっている。低収量になりがちでワインが酸化しやすいことから、アルネイスの人気は20世紀の前半から中ほどにかけて低下の一途をたどった。世紀後半にはこの品種に対する理解が深まり、ロエロ周辺の石灰質・砂質の土壌がアルネイスにもっとしっかりとした酸と骨格を与え、それに対し砂質・粘土質の土壌で栽培されるアルネイスのブドウは上品で独特な芳香ことにワイン生産者たちが気づくと、再び人気を取り戻していった。 歴史的には、アルネイスの役割はネッビオーロをまろやかにするというものだったが、現在ではセパージュワインのかたちでこの品種を見かけることのほうが一般的になっている。オーク材の容器で醗酵・熟成の片方もしくは両方を行なったワインのほうがボディは重口になり、オークを使わないほうが芳香・アロマは強くなる。アルネイスには、アーモンド、アプリコット、桃、洋梨、ホップのアロマをもったきわめて香り高いワインを生み出す力がある。遅摘みのアルネイスでパッシートを作る生産者もいる。
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