フェミニストによる解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/11 05:09 UTC 版)
「バットマン: キリングジョーク」の記事における「フェミニストによる解釈」の解説
フェミニスト批評はバーバラ・ゴードンの扱いについて本書を批判してきた。作家ブライアン・クローニンは「この本の読者はバーバラ・ゴードンに対する暴力は行き過ぎていると感じた。作者ムーアでさえ、後に振り返って、作品の内容に不快感を表明している」と述べている。作家シャロン・パッカーはこう書いた。「フェミニストの批評家がこの件を過大に考えていると思うなら、原典に当たってみることを勧める。ムーアの『キリングジョーク』は徹底的にサディスティックな作品である。作中ではゴードンが衣服を剥ぎ取られて障害の残るような重症を負わされ、その一部始終を撮った写真が、拘束されて猿ぐつわをかけられた警察本部長の父親に見せつけられる。単に怪我で障害を負ったというわけではないのだ」 コミック原作者ゲイル・シモーン(英語版)はゴードンの半身不随をはじめとする「殺され、身体を損われ、能力を奪われた主要な女性キャラクター」の長いリストを作成し、グリーンランタンが冷蔵庫に入れられた恋人(女性)の死体を見つける1994年のコミックにちなんで「冷蔵庫の中の女性たち(英語版)」現象と名付けた。作家ジェフリー・A・ブラウンは、DCとマーベルという二大出版社のコミックで「女性キャラクターが受ける暴力がやや不平等である」ことの例として『キリングジョーク』を挙げている。ブラウンによると男性キャラクターも重傷を負ったり殺されたりすることはあるが、回復して最初に設定された通りのキャラクターに戻る可能性が高い。しかし「一方で女性は、バーバラ・ゴードン(オリジナルのバットガール)のように軽々しく傷を負わされ、治療不能となることが多い。ゴードンはジョーカーによって面白半分に脊椎を砕かれ、現在まで10年以上も車椅子に縛り付けられている」。
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