ヒップホップとラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 01:19 UTC 版)
「ポピュラー音楽」の記事における「ヒップホップとラップ」の解説
ラップは、ニューヨークではブロック・パーティ(黒人・カリブ海からの移民・ヒスパニックの街区で行われていた地域の野外パーティ。音楽と踊り、バーベキューや野外ゲームなども行われた。DJの使用するサウンドシステムの電源は街灯から非合法に引かれた)から74年に発生したヒップホップと言う文化の一部で、MCとよばれるボーカリストがテキストをうたわずにリズミカルにかたる(ライムという)スタイルをとり、ふつう、シンセサイザーの演奏か既存のレコードから借用した音楽の断片(サンプル)を伴奏に使う。クール・ハーク、アフリカ・バムバーターといったラップのDJは、複数のレコードを同時にまわしてそれぞれの音楽の断片をくみあわせたり、レコードを手でまわして特定のフレーズを反復再生したり(バック・スピン)、針で盤面をひっかいてノイズによるリズミカルな効果をつくりだしたりする(スクラッチ)など、ターンテーブルの独創的な活用法を開発した。 ラップがポピュラー音楽のメイン・ストリームに仲間入りしたのは86年のことだった。この年、ランDMCがハード・ロック・バンド、エアロスミスのヒット「ウォーク・ディス・ウェイ」(1977)をラップ・スタイルでカヴァーしてリバイバル・ヒットさせ、都市の郊外高級住宅地にすむ白人中産階級のロック・ファンをラップの聴衆にとりこんだ。1980年代末にはMTVがラップ専用の番組をもうけ、MCハマー(現ハマー)、ビースティ・ボーイズといった人気ラッパーは人種の別を問わず幅広いファン層をもち数百万枚単位のレコード・セールスをあげるようになった。
※この「ヒップホップとラップ」の解説は、「ポピュラー音楽」の解説の一部です。
「ヒップホップとラップ」を含む「ポピュラー音楽」の記事については、「ポピュラー音楽」の概要を参照ください。
- ヒップホップとラップのページへのリンク