バグダードの橋上でアル・ラシードの出会った人たち(第860夜 - 第876夜)
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「千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「バグダードの橋上でアル・ラシードの出会った人たち(第860夜 - 第876夜)」の解説
昔、バグダードの橋の上を教王(カリーファ)ハールーン・アル・ラシード、大臣ジャアファル・アル・バルマキー、御佩刀持ちマスルールの3人組が商人に変装して歩いていると、盲目の乞食がいたので金貨1ディナールを与えたが、乞食は殴ってもらわなければ施しは受け取らないと神に誓いを立ていると言って教王に殴るように頼んだので、教王は殴った。さらに橋上を進むと、口が裂け両足が不自由な乞食がいたので、これにも施しを与えた。すると、ある老人が、さらに大金の施しを与えたので、回りの人々は驚いた。そこに、豪華な行列が通りかかり、行列は名馬に乗った王子を先頭として、駱駝に乗った2人の美しい姫たちと、インドとシナの曲を奏でる楽隊が付き従っていた。教王たちが橋を渡り終えると、白い馬に乗り、鞭を打ってその馬を虐待している若者がいた。 教王はこれらのことを不思議に思い、翌日これらの人々を宮殿に呼び、それぞれの話をさせ、「白い牝馬の主人の若者の物語」、「インドとシナの曲を奏する人々を従えた馬上の若者の物語」、「気前のよい掌の老人の物語」、「口の裂けた不具の学校教師の物語」、「橋上で頬を殴ってもらう盲人の物語」が語られた。教王は感動し、橋上で頬を殴ってもらう盲人と、口の裂けた学校教師に毎日10ドラクムを与えることとし、白い牝馬の主人、インドとシナの曲を奏する人々を従えた馬上の若者、気前の良い老人には、身分に応じ厚く処遇した。
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