ハマウツボとは? わかりやすく解説

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はま‐うつぼ【浜×靫】

読み方:はまうつぼ

ハマウツボ科一年生寄生植物海岸砂地カワラヨモギの根に寄生し、高さ1020センチ。太い黄褐色にうろこ状のがまばらにつく。5、6月ごろの上部に、淡紫色の唇形の花を密につける。ハマウツボ科双子葉植物寄生葉緑素をもたず、多く北半球温帯分布。オニク・ナンバンギセルなども含まれる


列当

読み方:ハマウツボ(hamautsubo)

ハマウツボ科カワラヨモギの根に寄生する寄生植物薬用植物

学名 Orobanche coerulescens


浜靫

読み方:ハマウツボ(hamautsubo)

ハマウツボ科カワラヨモギの根に寄生する寄生植物薬用植物

学名 Orobanche coerulescens


浜靫

読み方:ハマウツボ(hamautsubo)

ハマウツボ科植物海浜生え、その姿がウツボ似ていることからこの名がある

季節

分類 植物


ハマウツボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 14:50 UTC 版)

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ハマウツボ
青森県種差海岸 2017年7月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク類 Asterids
: シソ目 Lamiales
: ハマウツボ科 Orobanchaceae
: ハマウツボ属 Orobanche
: ハマウツボ O. coerulescens
学名
Orobanche coerulescens
Stephan ex Willd.[1][2]
シノニム
  • Orobanche ammophila C.A.Mey.[2]
  • Orobanche bodinieri H.Lév.[2]
  • Orobanche canescens Bunge[2]
  • Orobanche japonensis Makino[2]
  • Orobanche korshinskyi Novopokr.[2]
  • Orobanche mairei H.Lév.[2]
  • Orobanche nipponica Makino[2]
和名
ハマウツボ(浜靫)[3][4]

ハマウツボ(浜靫、学名:Orobanche coerulescens)は、ハマウツボ科ハマウツボ属一年草葉緑素を欠いた完全な寄生植物[3][4][5]

特徴

宿主キク科ヨモギ属で、そのに寄生する。地下の根茎は塊状に肥大し、肉質のひげ根を出して宿主の根につく。は太い円柱形で、黄褐色になり、高さは10-25cmに伸長し、まばらに白色の軟毛が生える。は鱗片状に退化し、色は黄褐色、長さ7-15mmになる狭卵形または披針形で、先端は膜質となってとがり、白い軟毛がまばらに生える[3][4][5]

花期は5-7月。茎の上部に穂状花序をつくり、多数の淡紫色のをつける。一つ一つの花の基部に鱗片状の苞葉があり、長さ7-15mmで披針形から三角状卵形で先はとがる。は膜質で2片に深く裂け、各片がさらに2裂して長さは1cmになり先はとがる。花冠はは長さ1.5-2cmの太い筒部のある唇形になり、上唇は浅く2裂し、下唇は3裂し、縁は波状になる。花軸、苞、萼、花冠の外面に白い軟毛が密に生える。雄蕊は4個あり、背面の2本がやや長いが、4個とも花筒の内面に付着して花筒を出ない。子房は1室、4個の胎座があり、花柱は1個で長く先が広がりへこむ。果実は長さ約1cmになる狭楕円形の蒴果になる。種子はきわめて小さな球形で、黒色になり、網目模様がある[3][4][5]

分布と生育環境

日本では、北海道、本州、四国、九州、琉球諸島に分布し[5]、海岸や川原の砂地に生え、ヨモギ属、とくにカワラヨモギに寄生する[3][5]。国外では、朝鮮半島台湾中国大陸シベリアヨーロッパ東部に分布する[5]

名前の由来

和名ハマウツボは、「浜靫」の意で、海岸に生え、花穂がを入れる(うつぼ)に似ているため[3][4]、またはシソ科ウツボグサの花に似ているためいう[5]。ウツボグサの和名の由来は、本種と同様である。

学名 Orobanche coerulescens のうち、属名 Orobanche は、orobos + anchein で、ギリシャ語で「(マメ科の一種の)orobos」+「絞め殺す」の意味。この属にマメ科植物に寄生するものがあるため。また、種小名 coerulescens は、「青色に変わる、青色の」の意味[4]

保全状況評価

(2017年、環境省)

ギャラリー

下位分類

  • オカウツボ Orobanche coerulescens Stephan ex Willd. f. nipponica (Makino) Kitam. [5] - 丘陵地の日当たりのよい草地に生え、オトコヨモギの根に寄生する。基本種と比べ、全体に毛が少ない[5]。f. nipponica は、基本種のシノニムとし、基本種のハマウツボと区別しないとの考えがある[6]
  • シロバナハマウツボ Orobanche coerulescens Stephan ex Willd. f. albiflora (Kuntze) H.Hara[7] - 白花品種

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ ハマウツボ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e f g h Orobanche coerulescens, The Plant List.
  3. ^ a b c d e f 『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花』p.154
  4. ^ a b c d e f 『新牧野日本植物圖鑑』p.700, p.1304, p.1322
  5. ^ a b c d e f g h i 『改訂新版 日本の野生植物 5』pp.153-154
  6. ^ ハマウツボ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  7. ^ シロバナハマウツボ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

参考文献



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