ハイエンドからスマートフォンへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 09:12 UTC 版)
「アメリカ合衆国における携帯電話」の記事における「ハイエンドからスマートフォンへ」の解説
iPhone以前は、アメリカでも、日本と同じようにハイエンドのフィーチャーフォンが、各事業者の携帯電話のフラグシップであった。しかし、周波数ライセンスの獲得コストが高いため、日本の携帯電話事業者のように超高額の販売奨励金を端末につけて卸すというわけにはいかないので、アメリカのハイエンド端末は日本のハイエンドより1段か2段程度下であった。例としては、2004年の発売で、後に世界的なベストセラーとなったモトローラRAZR V3は、2.2インチ QCIF+(176x220)のTFT液晶搭載であったが、当時の日本のハイエンド機は、QVGA(240x320)液晶搭載が多かった。iPhoneおよびAndroid機の発売を契機として、2010年前後を境に、急激にスマートフォンへの需要シフトがおこり、従来型ハイエンド機の販売は、大幅に下降線をたどることになった。各事業者の携帯電話のラインアップもスマートフォン中心となり、従来型ハイエンドフォンは、あまりモデルチェンジされなくなるか販売リストから落ち、普及型フィーチャーフォンは、基本サービスのみが必要な顧客の為にラインアップに残されることになった。 iPhoneとアンドロイド機の普及以前は、ビジネスユーザーの定番としてBlackBerry、カジュアルユーザーにT-Mobile Sidekickがメッセージ端末として、一定の支持を受けていたが、新型スマートフォンが普及するにつれて、これらの機種は、販売不振を起こすようになった。Sidekickでは、2009年10月に、ユーザーデータロスを伴うサーバー事故が起き、2011年5月には、DangerベースのSidekickのサービスが停止された。 2007年の発売以来、長らくAT&Tモビリティの独占販売であったiPhoneは、2011年2月よりベライゾン・ワイヤレス、2011年10月からは、スプリント・ネクステルでも販売が開始された。さらに、2013年3月には、これまで全国規模の事業者で唯一iPhoneの取り扱いがなかったT-Mobile USAも、2013年4月からiPhoneの販売を始めることを発表し、すべての全国規模事業者が、iPhoneを販売することになった。
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