ドルジ・ウ・ダドゥル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:18 UTC 版)
貧相な蓬髪の四十代であり通称ヤートン・ドルジ。モラドウの都であるダラムサラの出であり訛りのあるモラドウ語を話す。スークからヴァロを盗もうとするが返り討ちにあい失敗する。その後バシャ教徒の秘事を求めてスークを仲間に加え一緒に旅をしてきたドン・ドゥパとチリと共にスルカン・シャンへ向かった。スークが無神論者である事を大層気に入っており、俺を見捨てないでくれとすがる程である。だが山鬼が部下になった際、拒んだスークに対し「隊の主はこの俺だ」「おまえさんは俺が雇ったただの用心棒じゃないか」等図に乗った態度も見せる。道中ミラレパに滞在した際、巡礼達に対し玉を隠すなら玉の中とチリを至上神の申し子であり霊能者として売り込んだ。村から追い出された山鬼であるジグメの物だった鋼馬に騎乗する。ガテンに入った際バシャ教徒達からの待遇により高揚して態度が一変、スークにチリに近づかないよう告げた。その後新派のバシャ教徒の襲撃にあいスークに助けられる。祖先が大昔スルカン・シャンに来たという証拠を手に入れ、ブラハで王立研究院の教授になりたいと思っている。ギャルツェン(ジグメ)の指示で石塔の中の宝を盗みスークやバシャ教徒達を裏切ったが、捕まりスークと共にチリ救出へ向かった。ジグメに撃たれ絶命したかと思われたが、腹に巻き付けてあった石塔によってはじき返しており無事だった。クルガンの竜ではスークと滞在したノゴン・ツァブという村で他人の鋼馬のヴリル・壺を盗もうとしたが、袋叩きにあいスークに助けられた。それでもダナバザルの賊に対しスークに金を回してもらうよう頼むが「次手を出したら脳天から二つ割りにされるぞ」と注意されれ蒼ざめて頷いた。帝妃イルミナに対し研究院の学徒に加えてほしいと懇願したところ、よろしくはからいましょうと了承される。イルミナに名を聞かれた際「デパ・ペブシャム・ナツゥグ・ドルジ」と名乗った。スークがイルミナの命でアシャワンに使いに行く際、一緒にブハラまで連れて行ってくれと懇願したが断られた。ベーメとは以前知り合いでガラクタを買い取ってもらった事を逆恨みし、再会して激怒し掴みかかったが頓着しないベーメの態度と収集品をただで貰った為懐いている。後年、調査隊を作りバクサルを調査して金属片を含む沢山の古遺物を得た。その金属片が以前スルカン・シャンで得た塊と同質、近縁であった為長大な論文「先人類移住起源説」並びに「先史大戦説」をまとめあげた。当該学説は発表当初から学界に大反響を呼んだが、諸説ともども賛否はその後も入り乱れている。
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