タンカーズ・ジャケット
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「軍服 (第二次世界大戦の米陸軍)」の記事における「タンカーズ・ジャケット」の解説
戦車兵の防寒被服として1942年3月と6月に冬季用コンバット・ジャケット(タンカーズ・ジャケット)が採用された。 黄色がかったOD色の防水性のあるコットン製のジャンパーである。前合わせはジッパーで閉じる。襟と袖と腰はウールニットになっている。タンカーズジャケットの初期型は左右の前身頃に貼り付けポケットが縫い付けられていたが、容量が少なかったので後期型では開口部が斜めの切り込みポケットになった。タンカーズジャケットはウール製のシャツやズボン、HBT作業衣との組み合わせて冬季以外にも着用された。また防寒性に優れていたことから戦車兵以外も欲しがる者が多く、特に将校がこれを着ている写真が確認される。 タンカーズジャケットのサイズ表記は当時としては珍しいS、M、Lという現代的なサイズ表記になっていた。 コレクターの間でもタンカーズジャケットは人気が高い一品だが、現物の多くはニット部分が虫食いのダメージを受けていたり、擦れることが多い部分が破れていることが多い。 タンカーズ・ジャケットと一緒に採用されたのが冬季用コンバット・ズボンである。ジャケットと同色のコットン製の胸当て付きズボン(オーバーオール)で全体に毛布地の裏地がある。前面の胸当てから股までをジッパーで開くことができる。初期型は肩紐(サスペンダー)の両端が縫い付けられており、腰の右側(左腿部分)にのみジッパー開閉の切り込みポケットがあった。足首の外側に切り欠きがあり、締め紐が縫い付けられている。これに対して後期型はサスペンダーの両端がボタンとクリップで留められており、腰のジッパー開閉の切り込みポケットは左右両方にあり、足首の外側の締め紐はスナップボタン付きのストラップになっている。 前身頃に貼り付けポケットがある初期型のタンカーズ・ジャケットと初期型の冬季用コンバット・ズボンと戦車兵用ヘルメット(バストーニュの戦い博物館(フランス語版)展示物) 斜めの切り込みポケットがある後期型のタンカーズ・ジャケット(1944年頃ジョージ・ウィンドル・リード・ジュニア准将)
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