タイアップCMの影響
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「ガラスの林檎/SWEET MEMORIES」の記事における「タイアップCMの影響」の解説
「SWEET MEMORIES」のタイアップとなったサントリービールのCMは、ペンギン(パピプペンギンズ)のキャラクターが登場するアニメーションで、ジャズバーで女性歌手が本曲を歌い、それを聴いた客が感動して涙するというものであった。放送当初は歌手名のクレジットが表記されていなかったため、歌っている歌手は誰なのかと話題になったが、それまでの松田聖子の歌唱と印象が違っていたこともあり、当初はレコードを買った人にしか認知されていなかった。聖子の母親すらも本人から知らされるまで気づかなかったほどで、別のレコード会社2社から「歌っている新人歌手を自社で使いたい」と引き合いの電話が来たこともあった。しばらく後に“唄/松田聖子”のクレジットが表示されるようになり、本作レコードの売り上げ再浮上へと繋がった。この経緯から、聖子の歌唱力を世間に認知させる契機になったと評される曲である。 本作は「ガラスの林檎」としてリリースされて3週間目でオリコンシングルチャートの1位を獲得(1983年8月15日付)した後、一旦ベスト10外まで順位を下げるが、CMで繰り返し流れるB面の「SWEET MEMORIES」の反響で再びじわじわと順位を上げていった。両A面シングルとして新しいジャケットのものが発売され(83年10月20日発売。なお、オリコンシングルチャートでは9月26日付から両A面表記になっている)、10月31日付の同チャートで11週ぶりに1位に返り咲いた。さらに、翌11月7日付では次作のシングル「瞳はダイアモンド/蒼いフォトグラフ」が1位に入り、本作とあわせてシングルチャートの1位と2位を独占、9週間にわたり同時にベスト10入りしていた。 最終的に本作は1位は合計2週、ベスト10以内は「ガラスの林檎」として8週、両A面で10週であった。レコード総売り上げはオリコンの集計で85万枚を超え、聖子のシングルとしては1996年の「あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう」に次ぐセールスを記録している。CBS・ソニーの発表ではミリオンセラーとなっている。 なお、タイアップのCM自体も大きな話題となり、ペンギンのキャラクターも人気を呼んだためシリーズ化され、後に東宝劇場用アニメ『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』が製作された。2010年10月23日からオンエアされたサントリーの缶コーヒー「BOSS ホットシルキーブラック」のCM「ペンギン回想編」では、聖子自らが実写で出演して「SWEET MEMORIES」を歌唱し、かつてのペンギンアニメのCMを回想させる内容となっている。
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