セントウソウとは? わかりやすく解説

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洗湯草

読み方:セントウソウ(sentousou)

セリ科多年草


トウバナ

トウバナ
科名 シソ科
別名: -
生薬名: セントウソウ(剪刀草
漢字表記 塔花
原産 -
用途 湿った山地道端自生する多年草花穂九輪の塔に似るので、この名がついたようです中国では、全風邪頭痛下痢腸炎などに用いました
学名: Clinopodium gracile O. Kuntze
   

仙洞草

読み方:セントウソウ(sentousou)

セリ科多年草

学名 Chamaele decumbens var.decumbens


剪刀草

読み方:セントウソウ(sentousou)

クワイ別称
オモダカ科多年草園芸植物

学名 Sagittaria trifolia var.edulis


洗湯草

読み方:セントウソウ(sentousou)

セリ科多年草

学名 Chamaele decumbens var.decumbens


剪刀草

読み方:セントウソウ(sentousou)

オモダカ別称

季節

分類 植物


セントウソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/28 06:00 UTC 版)

セントウソウ
セントウソウの花
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : キキョウ類 campanulids
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: セントウソウ属
Chamaele[1][2]
: セントウソウ
C. decumbens [3]
学名
Chamaele decumbens (Thunb.) Makino (1903) [3][4]
シノニム
  • 同タイプ:
    • Sium decumbens Thunb.
    • Aegopodium decumbens (Thunb.) Pimenov & Zakharova
  • 異タイプ:
    • [ミヤマセントウソウ]
      • Aegopodium tenerum var. japonicum Y.Yabe
      • Chamaele decumbens var. japonica (Y.Yabe) Makino
      • Chamaele decumbens f. japonica (Y.Yabe) Ohwi
    • [イブキセントウソウ] Chamaele decumbens f. dilatata Satake & Okuyama
    • [ヤクシマセントウソウ] Chamaele decumbens f. micrantha Masam.
和名
セントウソウ

セントウソウ (仙洞草; 学名: Chamaele decumbens) は、セリ科セントウソウ属の小柄な草で、早春に花が咲く。

特徴

柔らかで小柄な多年草である。

根茎は短くて分枝し、株立ちになる。葉は根出葉を多数だし、高さはせいぜい10センチメートル。葉柄は紫色を帯び、葉は緑か深緑、全体につやがあって無毛。葉身は3回羽状複葉に細かく裂けるが、より裂ける回数が少ない例もある。小葉は先の広がった三角形に近く、先端側は鋸歯状に切れ込む。

花は4-5月に咲く、真っ白な5枚花弁は先端がわずかに内側に曲がり、5本の白い雄蕊が突き出る。花茎は高さ10-30センチメートル、密生する葉の上に抜き出て複散形花序をなし、苞葉はない。個々の花は小さくて目立たないが、白くてまとまってつくので、薄暗い林床では全体としてはよく目立つ。

名前の由来はわからないと牧野も書いている[5]。岡崎は仙洞草の字を当てている[6]。別名をオウレンダマシといい、これはオウレンに似ていることによる。

生育環境

森林の林床から林縁部に生える。

分布

北海道から九州まで分布する。日本固有種である。

利害

春早くに咲く花は、花の少ない季節でもあり、目を引くが、それ以外には利害関係はない。

分類

セントウソウ属Chamaele)にはこの種しか含まれず、日本固有の単型属となっている。葉の形に様々な変異があり、特に細いものはミヤマセントウソウとされ、その他いくつかの変種品種が分けられている。ミヤマセントウソウは 牧野 (1961) が単独項目で解説しているが、岡崎 (1997) は一言も触れていない。YList[7]は以下の品種および変種を認めている。

  • イブキセントウソウ f. dilatata Satake & Okuyama[注 1]
  • オオギバセントウソウ f. flabellifoliolata Y.Kimura[注 2]
  • ヒナセントウソウ f. gracillima (H.Wolff) Sugim.(シノニム: var. gracillima H.Wolff
  • ミヤマセントウソウ f. japonica (Y.Yabe) Ohwi(シノニム: var. japonica (Y.Yabe) Makino
  • ヤクシマセントウソウ var. micrantha Masam.

2012年、モスクワ国立大学の研究者たちによるヒメウイキョウ属(Carum)を主な対象とした分子系統学的解析によりセントウソウはエゾボウフウ属Aegopodium)の内群に含まれるという結果が得られ、同大学のミハイル・ゲオルギエヴィッチ・ピメノフロシア語版とエカテリーナ・A・ザハロワ(Екатерина А. Захарова)により Aegopodium decumbens Pimenov & Zakharova と組み替えられた[8]東北大学大橋広好岩手医科大学の大橋一晶(ウィキスピーシーズ)Zakharova, Degtjareva & Pimenov (2012) の見解を受容し、上述の種内分類群のうちオオギバセントウソウとヒナセントウソウの2品種をエゾボウフウ属に組み替えて認める一方、残りのイブキセントウソウ、ミヤマセントウソウ、ヤクシマセントウソウに関しては母種との差異は認められないとしている[9]。ただ、米倉浩司はモスクワ国立大学による研究の存在を把握した上であくまでもセントウソウ属を認める姿勢を取っている[7]

やや似たものにイワセントウソウ Pternopetalum tanakae (Franch. & Sav.) Hand.-Mazz. があるが、分類上は別の属である。オウレンは別名の通り、葉の形はやや似ている。もちろん花が咲けば全く異なったものであるのはすぐわかるが、葉も手で触れればはるかに硬いので、混同することはまずない。

脚注

注釈

  1. ^ 原記載文献: タイプ標本:
  2. ^ 木村, 陽二郎 (1940). “アオギバセントウソウ ― 草木手帳 No. 2”. 植物研究雑誌 16 (1): 58–59. doi:10.51033/jjapbot.16_1_2351. 

出典

  1. ^ 大場秀章(編著)『植物分類表』(第2刷)アボック社、2010年。ISBN 978-4-900358-61-4 
  2. ^ 米倉浩司『高等植物分類表』(重版)北隆館、2010年。ISBN 978-4-8326-0838-2 
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chamaele decumbens (Thunb.) Makino”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月13日閲覧。
  4. ^ "'Chamaele decumbens Makino". Tropicos. Missouri Botanical Garden. 100309981. 2012年8月13日閲覧
  5. ^ 牧野 (1961:440)
  6. ^ 岡崎 (1997:107)
  7. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) 2023年5月24日閲覧。
  8. ^ Zakharova, Degtjareva & Pimenov (2012:150, 152, 159).
  9. ^ 大橋, 広好; 大橋, 一晶 (2022). “セリ科セントウソウの学名と種内分類群”. 植物研究雑誌 97 (4): 224–227. doi:10.51033/jjapbot.97_4_11185. 

参考文献

日本語:

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎(他)『日本の野生植物』 草本II 離弁花類、平凡社、1982年。 
  • 牧野富太郎『牧野新日本植物図鑑』図鑑の北隆館、1961年。 
  • 岡崎純子「セントウソウ」『世界の植物』 3巻、朝日新聞社〈朝日百科〉、1997年。 

英語:

  • Zakharova, Ekaterina A.; Degtjareva, Galina V.; Pimenov, Michael G. (2012). “Redefined generic limits of Carum (Umbelliferae, Apioideae) and new systematic placement of some of its taxa”. Willdenowia 42 (2): 149–168. doi:10.3372/wi.42.42201. 


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