セバスチャン・ローブ・レーシングとは? わかりやすく解説

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セバスチャン・ローブ・レーシング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/05 21:26 UTC 版)

チームロゴ

セバスチャン・ローブ・レーシング(Sébastien Loeb Racing)はフランスアルザス地方バ=ラン県ゾウルツ=ス=フォレに拠点を置くレーシングチーム。略称は『SLR』。

世界ラリー選手権(WRC)において9連覇を達成したセバスチャン・ローブと、1990年代からのビジネスパートナーであるドミニク・ハインツが共同で設立。その活動の多くはローブのレーサー活動から独立してハインツが行っており、同じカテゴリに参戦していても、ローブは別チームでドライブすることも多い。

色々なカテゴリーのラリーラリーレイドヒルクライムラリークロスアンドロス・トロフィー英語版ツーリングカーグランドツーリングカープロトタイプカーなど様々なカテゴリに参戦している。

概要

2012年ポルシェ・カレラカップ
2012年ミトジェット2L
2013年FIA GT選手権
2014年ル・マン24時間

ローブが2011年末にル・マン再参戦を視野に入れて創立[1]

初期はヨーロピアン・ル・マン・シリーズ (ELMS) LMP2クラスやポルシェ・カレラカップ・フランス、フランスGT選手権、ミットゼット・スーパーツーリズム、FIA GT選手権に参戦。このうちカレラカップでは現在も活動継続している。

この頃SLRに所属した主なドライバーに、ジャン=カール・ベルネイ(カレラカップ)や、ステファン・サラザン(LMP2)がいる。またローブ自身は同チームで2012年のル・マンのテストデイに参加した他、2013年にFIA GTシリーズ第5戦決勝で優勝を挙げている。決勝では運が味方しなかったものの予選レースでは年間3勝を挙げた。シリーズランキング5位。

2015年にSLRは、ローブ自身も一年早くシトロエンから参戦していたWTCCに、モロッコ人ドライバーのメディ・ベナーニを擁して参戦。マシンはローブと同じシトロエン・C-エリーゼ WTCC。インディペンデントチーム向けのWTCCトロフィーで年間2位の成績を収め、カタールのレース1では総合でも2位表彰台を獲得した。

2016年世界ツーリングカー選手権

2016年はベナーニに加えトム・チルトン、グレゴリー・ドゥムースティエの3台体制。マシンの強力さも相俟って、ベナーニがハンガリーカタール、チルトンがアルゼンチンで総合優勝するなど、ワークスチームを脅かす存在となり、WTCCトロフィーではチーム・ドライバーの二冠を獲得した。またこの年、設立者が栄光を築いたラリーにも初進出し、WRC2やフランス国内ラリーにプジョーで参戦した。

2017年はドゥムースティエの代わりにジョン・フィリッピが加入。ワークスのシトロエンが去った後だが、ホンダボルボの間に割って入り、チルトンとベナーニが総合優勝3回ずつでトロフィーを連覇した上、チルトンが総合でも年間3位に入った。

WTCCがWTCRに引き継がれた2018年も継続して参戦。マシンはフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI TCR、ドライバーはロブ・ハフとベナーニを擁し、第2戦と第9戦のレース2でハフ、第8戦のレース2でベナーニが優勝している。

また同じく2018年、ローブ自身も参戦する世界ラリークロス選手権にSLRも参戦することを表明。プジョー・208RXスーパーカーだが、ベース車両はチーム・ハンセンでローブが駆るワークススペックとは異なり、オレカオンローク・オートモーティブをパートナーに、独自に共同開発したものとなる[2]。ドライバーはWTCC時代も加入していたドゥムースティエ[3]。しかし年間ランキング最下位に終わっている。同選手権への参戦はこの1年のみだった。

2019年にはEVで争われる氷上レースのアンドロスe-トロフィーではチームズチャンピオン、及びドライバーズチャンピオンも獲得している。またこの年からラリードライバーの育成プログラムを開始し、国内のプジョー・208カップなどに参戦するようになった[4]

2020年はフォルクスワーゲンの電動化方針により、WTCRへは参戦しなかった。

2021年はTCRヨーロッパでベナーニらとともにヒュンダイ・エラントラ N TCRを4台運用し、初年度でチームズチャンピオンを獲得した。地元のラリー・モンブラン・モルジヌには、ローブとフランソワ・デルクールプジョー・306 Maxiアルピーヌ・A110 R-GTルノー・クリオRally5など4台をエントリーさせた。

2022年TCRヨーロッパは、WTCCも共に戦ったジョン・フィリッピのみの1台体制に縮小。クプラ・レオン TCRを運用し、イタリア戦レース1で優勝を挙げて年間10位となった。

2023年にはダカール・ラリーにも参戦。過去にヤマハで二輪に参戦していた、クサビエ・ドゥ・ソルトレイを擁してグループT4にポラリスの市販SSVを出走させ、総合10位で完走を果たした。

ラリーシャルルマーニュで、ベンジャミン・スティリングがクラス2位を果たし、クリオトロフィーフランスのアスファルトで選手権でチームズタイトルを獲得した。ベンジャミンは同じくフランスジュニアラリー選手権でもタイトルを獲得した。

2024年、ダカールラリー参戦2年目。クサビエ・ドゥ・ソルトレイがステージ5でベストを取ると、続く48時間ステージも勝利。SSVクラス総合3位に浮上。1日空いた14日目は2番手タイムをマーク。SSVクラス総合首位に浮上すると、そのままリードを守り、SSVクラス総合優勝を果たした。クサビエ・ドゥ・ソルトレイはプロローグステージ、48時間ステージを含めた合計3度でステージ優勝を果たした。ちなみに48時間ステージはチーム設立者のセバスチャン・ローブも制している。最終日はチームメイトのフローレント・ヴァイサドも今大会初のステージ優勝を果たし、総合10位にまで順位を上げてラリーを終えた。セバスチャン・ローブも総合3位に入ってることからチームにとって最高レベルのレースになった。

脚注

関連項目


セバスチャン・ローブ・レーシング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 00:18 UTC 版)

セバスチャン・ローブ」の記事における「セバスチャン・ローブ・レーシング」の解説

2012年ル・マン参戦視野入れてセバスチャン・ローブ・レーシング (SLR) を設立SLR初期ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ (ELMS) LMP2クラスやポルシェ・カレラカップ・フランス、フランスGT選手権FIA GT選手権参戦し、カレラカップではトップコンテンダーとして現在も継続している。SLR所属した主なドライバーに、ジャン=カール・ベルネイ(カレラカップ)や、ステファン・サラザンLMP2)がいる。またローブ自身は同チーム2012年ル・マンのテストデイに参加した他、2013年FIA GTシリーズ第5戦で優勝挙げている。 2015年SLRは、ローブ自身一年早くシトロエンから参戦していたWTCCに、モロッコドライバーのメディ・ベナーニを擁して参戦マシンローブと同じシトロエン・C-エリーゼ WTCC。インディペンデントチーム向けのWTCCトロフィー年間2位成績収めカタールレース1では総合でも2位表彰台獲得した2016年はベナーニに加えトム・チルトン、グレゴリー・ドゥムースティエの3台体制。ベナーニがハンガリーカタール、チルトンがアルゼンチン総合優勝するなど、ワークスチームを脅かす存在となり、WTCCトロフィーではチーム・ドライバー二冠獲得した2017年はドゥムースティエの代わりにジョン・フィリッピが加入ワークスシトロエン亡き後ホンダボルボの間に割って入り、チルトンとベナーニが総合優勝3回ずつでトロフィー連覇した上、チルトンが総合でも年間3位入ったWTCCWTCR引き継がれ2018年継続して参戦マシンフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI TCRドライバーはロブ・ハフとベナーニを擁し、第2戦と第9戦レース2ハフ第8戦レース2でベナーニが優勝している。また同年ローブ自身参戦する世界ラリークロス選手権SLR参戦することを表明。こちらのマシンローブと同じプジョー・208RXスーパーカードライバーWTCC時代加入していたドゥムースティエ。 201920年にはアンドロスEトロフィーではチームズチャンピオン、及びドライバーズチャンピオン獲得している。 2021年TCRヨーロッパでチームズチャンピオンを獲得2012年ポルシェ・カレラカップ 2013年FIA GT選手権 2014年ル・マン24時間 2016年WTCC

※この「セバスチャン・ローブ・レーシング」の解説は、「セバスチャン・ローブ」の解説の一部です。
「セバスチャン・ローブ・レーシング」を含む「セバスチャン・ローブ」の記事については、「セバスチャン・ローブ」の概要を参照ください。

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