ジャスティ

大車林

ジャスティ

英語 Justy

ジャスティとは、ぴったりの、ちょうど、正に、本当の、などの意味をもつjust(英語)からの造語。発売は1984年2月、ドミンゴに使っていた3気筒997ccエンジン(56ps)を、57/63psにチューンアップして搭載した、3ドア/5ドアハッチバック車。駆動方式はFFとパートタイム4WDがあり、サンルーフも注文できた。エアコンがオプションだった。

85年10月、1.2Lエンジンを載せた4WDモデルを出した。前後サスペンションにスタビライザーを追加し、ばねとダンパーを強化、タイヤは145HRタイプを採用。フロントディスクブレーキはベンチレーテッドとなり、オプションでLSDも付いた。3/5ドア車ともにルーフが30mm高くなり、リヤスポイラーと一体のデザインになった。11月、女性向けに3ドアLEを発売、また低価格版のL(3ドア)を追加した。ともに1Lエンジン搭載。

87年2月、出力63psの1LモデルにECVTを設定した。オランダのヴァン・ドールネ社供給の金属ベルトを用いた無段変速ATで、クラッチは電子制御、それがEのつく理由だった。CVTの商品化はこれが初で、画期的な出来事だった。

88年10月、マイナーチェンジ。エンジンは3気筒SOHC・1189cc・73psだけとなり、1Lはなくなった。FFとパートタイム4WDの2駆動方式があり、ECVTの4WD車も追加した。ボディは丸みを帯びたデザインに変わり、全車ハイルーフとなった。92年9月に一部改良したあと、94年3月に生産を中止。なお、ジャスティという名前は現在もあり、スズキからOEM供給を受けるクルマ(スイフト)を欧州で販売するときの名前に使っている。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。