シージャック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/06 08:48 UTC 版)
シージャック(Seajack)とは、運航中の船舶を武力で乗っ取る行為[1]。狭義では、積荷の略奪が目的である海賊行為とは区別される。「海」(sea)と「ハイジャック」(hijack)から合成されたカバン語である[2]。
シージャックの目的
シージャックの目的はハイジャック同様、亡命や政治的目的によるテロリズムなど目的意識の明確なもの、あるいは精神的錯乱、心理状態の異常といったものなど、様々である。日本では亡命目的もしくは政治目的で船を乗っ取った例は無く、またハイジャック事件もしくはバスジャックに比べ、現実的に船の乗っ取り自体が困難であるため、実例が少ない。
日本での主なシージャック事件
1952年7月1日に奄美商船所属の金十丸(かなとまる)が十一名の若者によってシージャックされ、奄美市の龍郷湾から米軍や海上保安庁の追跡を逃れ、鹿児島まで逃げ切る事件が発生した。シージャックをした理由は、十島村の生命線である金十丸が米軍に接収されたまま、十島村が日本に返還され管理も奄美商船が行うこととなり、十島村所属の船がいない状態となったため、十島村の生活を守るためであったという。メディアや世論が大きく取り上げたため、逮捕者が出ることはなかった。
1970年5月12日、広島発今治行きの定期旅客船「ぷりんす号」が警察から追跡されていた男性(当時20歳)にシージャックされたが、一時愛媛県の松山観光港に逃走したのち翌日に広島に戻り、そこで犯人は射殺された(瀬戸内シージャック事件)。
出典
関連項目
- 船舶警報通報装置(SSAS)
- ハイジャック
- バスジャック
- アキレ・ラウロ号事件
- サンタマリア号乗っ取り事件
- マースク・アラバマ号乗っ取り事件 - 2009年、ソマリア沖の海賊によって占拠された誘拐身代金事件。後に映画「キャプテン・フィリップス」として公開された。
- IZUMI (船) - 2010年10月ソマリア沖の海賊によって占拠された事件。
- 関連映像作品
- 『東京湾炎上』
- 『凶弾』
- 『亡国のイージス』
- 『西部警察 PART-II』:本編内でシージャックがテーマになった作品が多数放送された(第1話、第11話、第15話、第19話、第27話)。
- 『シージャック』- 2012年の映画、原題(デンマーク語): Kapringen
シージャック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 20:07 UTC 版)
その後犯人グループは逃亡しようとしたものの失敗し、施設内の従業員移動用ボート「ラジュー号」を乗っ取り、従業員5人を人質に取りシンガポール領海内からの逃亡を画策したものの、シンガポール海軍艦艇や警察の沿岸警備隊に包囲された。 その後警察庁から派遣された佐々淳行らがシンガポール警察との協力の元対処しようとしたが、シンガポール警察はこれを拒否し独自での解決を模索した。 その後シンガポール政府当局や魚本藤吉郎駐シンガポール特命全権大使、エジプト大使などが説得を行い、これに対して犯人グループは、シンガポール航空機による国外への移送を要求した他、イスラム教徒である人質と引き換えに、魚本大使が人質となることを要求したが拒否された。 さらにシンガポール政府当局は、犯人グループの在シンガポール外国大使館経由での亡命を打診したもののこれもまとまらないなど、犯人グループと当局の交渉は進まず膠着状態に陥った。
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