シタツンガ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/10 20:49 UTC 版)
シタツンガ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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シタツンガ(オス) Tragelaphus spekii
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Tragelaphus spekii Sclater, 1863 |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シタツンガ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Sitatunga, Marshbuck |
シタツンガ(学名:Tragelaphus spekii)は、ウシ目(偶蹄目)ウシ科ブッシュバック属に分類される偶蹄類。
分布
アンゴラ、ウガンダ、ガボン、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ザンビア、スーダン、セネガル、赤道ギニア、タンザニア、チャド、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、ナミビア、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、ボツワナ、モザンビーク、ルワンダ
形態
体長140-170cm。肩高75-125cm。体重50-125kg。メスよりもオスの方が大型になる。背面には6-10本の横縞が入る。
蹄は長く幅がある。これにより面積が大きくなり体重を分散させることで、泥の上でも体が沈むことなく移動することができる。
オスの体毛は灰褐色で、メスの体毛はオスよりも明るい褐色。オスは太いやや湾曲した角を持つ。
分類
亜種は諸説あるが、今泉(1988)に従う。なお、和名は今泉に、英名はJosé(2016)従う。
・T. s. gratus ガボンシタツンガ Western Sitatunga
中部アフリカ赤道以北周辺と一部ガンビア周辺に生息する。白斑は個体差が大きい。後脚が長く猫背に見える。角は1〜2回捻れる。
・T. s. spekeii ニアンザシタツンガ East African Sitatunga
南スーダン〜タンザニアに生息する。オスは灰褐色、メスは鮮やかな赤褐色である。蹄が長く、角は半〜1回捻れる。
・T. s. sylvestris ヌコシシタツンガ Nkosi Island Sitatunga
ニアンザシタツンガに近い亜種で、ヴィクトリア湖セセ諸島(英語版)ヌコシ島に生息する。食物が制限されているためか、体と角が小さい。
・T. s. selousi ザンベジシタツンガ Zambezi Sitatunga
コンゴ南部からコンゴ民主共和国中央部、ザンビア、タンガニーカ湖南端、ナミビア、ボツワナ北部などの湿地環境に生息する。オスは茶色がかった灰色、メスは濃い褐色。斑点はオスがなく、メスはあっても微か。角は1~1.5回捻れる。
生態
沼や湿地、ヨシ原等に生息する。夜行性。群れは形成せず、単独もしくはペアで生活する。危険を感じると走って逃げたり水中に飛びこむ。水中では鼻先だけを水面に出して、外敵が立ち去るまでやり過ごす。
繁殖形態は胎生で、1回に1頭の幼獣を産む。
画像
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メス
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イラスト(オス)
脚注
- ^ IUCN SSC Antelope Specialist Group 2008. Tragelaphus spekii. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
参考文献
- 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、103頁。
- 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社、1986年、108-113頁。
- 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、96頁。
- 今泉吉典 「ブッシュバック亜科の分類」『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1988年、19-21頁。
- José R. Castelló (2016). "BOVIDS of the World Antelopes, Gazelles, Cattle, Goats, Sheep, and Relatives". PRINCETON UNIVERSITY PRESS PRINCETON AND OXFORD. pp. 572-577
シタツンガ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/17 14:51 UTC 版)
シタツンガはニアラに似た種であるが、硬毛を持ち、雄の有する角は1回から2回捩れている。セネガル、エチオピア、スーダン、タンザニア、カメルーン、コンゴ、ジンバブエ、ザンビアなどの葦やパピルスなどの茂る沼地に生息する。ハーレムを形成する場合と、1対の場合と両方が確認されており、大きな群れは形成しない。 ガボンシタツンガ ガンビアやチャド、スーダン西部、カメルーン、ガボン、コンゴ西部などに生息する亜種。 ニアンザシタツンガ スーダン南部、ケニア、ウガンダ、タンザニア北部などに生息する亜種。 ヌコシシタツンガ 他の亜種に比べて角が短く、捩れも少ない種で、ビクトリア湖のセセ諸島のひとつ、ヌコシ島にのみ生息する。 ザンベジシタツンガ 雄、雌が同色の種で胴に斑紋が無い。タンザニア南部、コンゴ南部、アンゴラ、ボツワナ、モザンビーク北部などに生息する。
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