サン・レコードとは? わかりやすく解説

サン・レコード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/11 14:23 UTC 版)

サン・レコード
親会社 Sun Entertainment Corp.
設立 1952年
設立者 サム・フィリップス
ジャンル ロカビリー
カントリー・ミュージック
リズム・アンド・ブルース
ブルース
アメリカ合衆国
公式サイト http://www.sunrecords.com/

サン・レコード (Sun Records ) は、1952年3月27日にアメリカ合衆国テネシー州メンフィスで設立されたインディペンデントレコードレーベル[1]

サム・フィリップスによって設立され、エルヴィス・プレスリー(そのレコード契約権は1955年に35,000ドルでRCAレコードに売却され、経営危機を救った)、カール・パーキンスロイ・オービソンジェリー・リー・ルイスジョニー・キャッシュ等の著名な歌手にとって、デビューして最初に契約したレコードレーベルとなった。このような著名な歌手と契約する前は、フィリップスがリズム・アンド・ブルースを好み、白人にブラックミュージックを聴いて欲しいと願ったため、サン・レコードは主にアフリカ系アメリカ人と契約するレコードレーベルとして知られていた。オーナーのサム・フィリップスがフロリダ州に旅行に行っている間にジェリー・リー・ルイスを発掘したのは、音楽プロデューサーで技術者のジャック・クレメントであった。サン・レコードの当初のロゴはメンフィスの住人でフィリップスの高等学校時代の同級生であったジョン・ゲイル・パーカー・ジュニア.がデザインしたものである。

経緯

1952年までフィリップスが新人をスカウトして紹介していたレコード会社重役の1人であるジム・ブレットの財政援助でフィリップスはサン・レコードを創立した[2]

20世紀後期、多くのサン・レコードのミュージシャンの音楽がロックンロールの基礎を築いて多くの若いミュージシャン、特にビートルズに影響を与えた。2001年、ポール・マッカートニーはトリビュート・コンピレーション・アルバムGood Rockin' Tonight: The Legacy Of Sun Records 』に参加した。1956年12月4日、プレスリー、パーキンス、キャッシュ、ルイスによる即興演奏が『ミリオン・ダラー・カルテット』と名付けられ、サン・レコードのピアノをプレスリーが弾き、その周りを他の3名が取り囲んだ有名な写真を基に、2010年、トリビュート・ミュージカルミリオン・ダラー・カルテット』が製作された。

1969年、マーキュリー・レコードのプロデューサーのシェルビー・シングルトンがフィリップスからサン・レコードを買収した。1970年代初期、シングルトンはこれをサン・インターナショナル社として、サン・レコードの初期のアーティストの曲を再発売した。プレスリーの物真似としてロカビリー歌手ジミー・エリスをオリオンという名で売り出した。現在もサン・エンタテイメント社として存在し、ブランドのライセンスおよび過去の曲(その多くがCDボックス・セットなどに収録されている)の販売権を所有している。サン・エンタテイメント社はSSSインターナショナル・レコード、プランテーション・レコード、アマゾン・レコード、レッド・バード・レコード、ブルー・キャット・レコードを所有している[3]。ウエブサイトでは1950年代のサン・レコードのロゴを冠したCDなど収集価値のあるアイテムを購入することができる。

1970年代から主に再発売を行なっているが、2013年、サン・レコードはジュリー・ロバーツとレコーディング契約を結んだ[4]

著名な人々

ロスコ・ゴードン、ルーファス・トーマス、その娘カーラ・トーマスリトル・ミルトンジェリー・リー・ルイスカール・パーキンスジョニー・キャッシュエルヴィス・プレスリーロイ・オービソン、チャーリー・リッチ、コンウェイ・トゥイッティ(当時本名のハロルド・ジェンキンスで活動していた)などが過去に所属していた。ラヴィン・スプーンフルの曲『Nashville Cats 』の中で、ジョン・セバスチャンが実際はメンフィスであるが誤って「ナッシュビルの黄色いサン・レコード」と言及している。

関連項目

脚注

  1. ^ Unterberger, Richie. “The Sun Records Collection [Rhino] - Various Artists : Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2013年7月13日閲覧。
  2. ^ Ward, Ed; Rolling Stone History of Rock Music
  3. ^ Sun Records Licensing | Sun Record Company”. Sunrecords.com (1956年12月4日). 2013年7月13日閲覧。
  4. ^ Julie Roberts First Artist To Sign With Sun Records in 40 years | New Country Music, Listen to Songs & Video”. Roughstock.com (2013年6月19日). 2013年7月13日閲覧。

外部リンク


サン・レコード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 18:12 UTC 版)

カール・パーキンス」の記事における「サン・レコード」の解説

エルヴィス音楽性自分達を重ね合わせパーキンスは、対抗意識燃やし[要出典]、メンフィスのサン・レコードを訪ねる。幾たびか売り込み通い[要出典]、ようやくオーディション受けられる事になる。1954年10月上旬、サン・レコードでサム・フィリップスオーディションされ、パーキンス10代時に既に作っていた『Movie Magg 』他数曲披露し[要出典]、合格した1955年3月19日、『Movie Magg 』でデビューしB面の『Turn Around 』が地域的にヒットした南部および南西部ラジオでこの曲が流されパーキンスアーカンソー州マリアナ、ウエスト・メンフィスでプレスリー共演することになったプレスリーおよび自分観客についてパーキンスは「叫んでいる観客前に登場しようとしたが、観客達プレスリー登場待ち望んでいた。それはまるで爆発物のようだった。世界中ロック一色になったようだった」と語った。 サン・レコードから次にジョニー・キャッシュとテネシー・トゥがデビューすることになった1955年夏、彼らはアーカンソー州リトルロックフォレスト・シティ、コリンス、テュペロツアーした。エル・ランショに再登場した時、パーキンス兄弟交通事故に関わった。運転してきた友人ハンドル引っ掛かって動けなくなったパーキンス燃え始めた車から彼を引きずり出したクレイトンは車から投げ出されたが、重篤怪我には至らなかった。 1955年10月、サン・レコードから発表された『Gone Gone Gone 』が地域的にヒットした。この曲はカントリーリズム・アンド・ブルース風味豊かなバウンス・ブルースであった。この曲は古典的なLet the Jukebox Keep On Playing 』のB面で、フィドル、ウエスタン・ブギのベーススティール・ギター、涙をそそる歌声構成された。 パーキンス演奏についてフィリップスは「私はカールロック演奏できることを知っているが、彼は当初からエルヴィス世に出る前からあの音楽演奏していたと語っていた。この2人のどちらがカントリー界に革命起こしたのか目の当たりにしたかった」と語った

※この「サン・レコード」の解説は、「カール・パーキンス」の解説の一部です。
「サン・レコード」を含む「カール・パーキンス」の記事については、「カール・パーキンス」の概要を参照ください。

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