コア構想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 13:41 UTC 版)
PCエンジンは「コア構想」という拡張思想を持ち、パーソナルコンピュータのようにコア(核)の役割を持たせ、様々な周辺機器を接続することでゲーム以外にも対応させる。いわば周辺機器のエンジンに見立たものであり「PCエンジン」の命名はここが由来である。そのためDUO系統を除く本体にはゲーム機としては最小限の機能しか無く、他社ゲーム機では標準装備もしくはカートリッジに内蔵されるような機能も別売りの周辺機器で補完していく必要があった。 構想の要であった拡張バスは初代PCエンジンから始まり、コアグラフィックス系統などの本体後部に標準装備されており、周辺機器の接続は主にこれを使う。多くの周辺機器が発売されたが、拡張バスを用いる機器は排他仕様であり、またLTやスーパーグラフィックスなどハードの形状が統一されておらず接続できない代物もあった。この問題を解決するために「周辺機器を接続するための周辺機器」も発売された。拡張バスは機能を追加するものであったが、性能を向上するためのものではなかったためPCエンジンをスーパーグラフィックス相当にする周辺機器は発売されず、専用ソフトをプレイするにはスーパーグラフィックス自体を別途購入する必要があった。 PCエンジン専門誌の一つ「マル勝PCエンジン」でも1989年10月号の116頁では天の声2をAV出力へ対応させるための改造記事を掲載したり、PCエンジンSGについて1989年12月でに記事を組んだものの19頁で「みんな自分のマシンが旧機種になってしまうという不安を感じているようだ。しかし価格設定や販売方針を考えると、この新機種が主流になることはまずないと言ってよさそうだ」と記載しており、ユーザーへの余計な出費をさせないような配慮も行っている。
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