ゲームサーバエミュレータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:27 UTC 版)
「エミュレータ (コンピュータ)」の記事における「ゲームサーバエミュレータ」の解説
各社から公開されているオンラインゲームに関して、そのゲームサーバをエミュレートするソフトが存在している。サービスのエミュレータではあっても、厳密に言えばオリジナルの実装を完全に再現しない限り、サーバーサービスとプロトコルのシミュレータである。しかし便宜上エミュレータと呼ばれることがほとんどである。また、そのようなソフトウェアで公開されているサーバを、元の開発元の「公式サーバ」と区別して「エミュレータサーバ」「エミュサーバ」などと呼ぶ。 エミュレータと名乗る中には、正当でない手段で入手した、正規のサーバソフトウェアを全部あるいは一部使用している場合もある。実際に、ラグナロクオンラインは、サーバプログラムが台湾で流出している。この場合は単なるデッドコピーであり、異なるものの、エミュレータと呼ぶこともある。エミュレータと詐称することには、違法性の認識を矮小化する意図が含まれる。 グラフィックなどのデータの大半は、クライアントソフトに依存しているため、外観については、エミュレータサーバであっても、ほぼ同一である。しかし、エミュレーションの実装度合いや再現度によって 公式サーバでは公開されているマップに進入できなかったり、アイテムの入手確率や敵の強さが違うなどといった相違点も多い。 有名なものでは、外国産のウルティマオンラインを始め、ラグナロクオンラインやリネージュ2など、さまざまなゲームのエミュレーターサーバがある。非公認であるため、サーバを公開しているのは、個人がほとんどである。また、ほとんどが公式サーバとは違い、無料で接続できるのがひとつの特徴である。無料で開放されている一つの理由としては、存在そのものが著作権や商標に抵触している可能性が濃厚で、その上に料金を取れば営業妨害で訴えられる可能性が高く、そこからサーバ開設者の特定(そして逮捕など)が容易になるからである。事実、海外では料金こそ取っていなかったが、「エミュレーターサーバの運営者が、公式サイトのクライアントソフトに直接リンクしてダウンロードさせていたため、クライアントソフトの提供に多額のコスト被害が発生した」として逮捕されたケースもある。 一方でエミュレーターサーバに接続するユーザーは、逮捕されたり起訴されたといった話はまずないが、サーバに接続するためにクライアントソフトの改造を必要とする場合がある。それを直接罰する法律はないが、ほとんどの場合、クライアントソフトの改変やサーバエミュレータの利用は、クライアントソフトウェアの利用規約に対して違反している。
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