ゲームエンジンおよびミドルウェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 06:36 UTC 版)
「鉄拳7」の記事における「ゲームエンジンおよびミドルウェア」の解説
本作は様々なプラットフォームに対応するため、開発にはUnreal Engine 4が用いられた。 鉄拳シリーズはこれまでPlayStationの互換基板を用いて開発されてきたのに対し、本作にはPC/AT互換機をベースとした独自基板を用いると原田は話した。 本作は、SYSTEM ES1の上位基板で、ハイエンドPCアーキテクチャを採用したSYSTEM ES3を採用することが決まりかけていたため、それに見合うグラフィックの向上が課題として挙がった。当初、サイバーコネクトツーが開発し、『NARUTO -ナルト- ナルティメットヒーロー』シリーズなどで使われていたNUライブラリがゲームエンジンの候補のひとつとして挙げられていた。だが、NUライブラリの新世代版の完成スケジュールが、事前に決まっていた本作の稼働予定スケジュールとかみ合わないため、外部のゲームエンジンを採用することとなった。日本語および日本時間でのサポートが充実しているEpic GamesのUnreal Engine3と4に候補が絞り込まれ、最終的にはハイエンドPCの性能に堪える表現が可能であり、様々なプラットフォームに対応しているUnreal Engine 4を採用することに決まった。また、業界内においてUnreal Engine 4の導入実績も少しずつ増えていたため、開発チームは「成功しても失敗してもバンダイナムコゲームスにとってよい体験になる」と考えていた。 選考時点でUnreal Engine 4は出たばかりでアップデートが頻繁に行われていたため、開発チームは他のミドルウェアとの兼ね合いや開発チームで解決できない問題が発生した時のサポートについて懸念していた。前者については安定していることが確認できたバージョンを使用することで対応し、後者についてはエピックゲームズ ジャパンの存在によって解決した。 Unreal Engine 4の採用は多少のリスクを想定したうえで行われたものだったが、Unreal Engine4が使えなくなっても開発を続行できるようにするため、Unreal Engine 4の利用はレンダラーに限定した。この方針はシリーズの伝統である「格ゲーとしての妙味」を引き継ぐ目的も兼ねており、ゲームシステムの要となる部分は従来通りC++で記述し、「鉄拳モジュール」としてUnreal Engine4から呼び出して駆動するように設計された。 また、ユーザーインターフェースの設計にはScaleformが、サウンドミドルウェアとしてWwise(英語版)が、ムービーパートのコーデックにはBink2が用いられた。これらのミドルウェア群はいずれも業界では定番とされているものである。
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