ゲームとしての数学的特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:19 UTC 版)
チェスの盤面状態の種類は1050程度、ゲーム木の複雑性は10123程度と見積もられている。 他のゲームでは、盤面状態の種類は、チェッカーが1020程度、リバーシが1028程度、シャンチーが1048程度、将棋が1071程度、囲碁が10170程度 となっており、チェスは、囲碁、将棋の次に大きな値である。 同様に、ゲーム木複雑性は、チェッカーが1031程度、リバーシが1058程度、シャンチーが10150程度、将棋が10226程度、囲碁が10400程度となっており、チェスは囲碁、将棋、シャンチーの次に大きな値である。 ゲーム理論では、チェスのようなゲームは二人零和有限確定完全情報ゲームに分類される。理論上は完全な先読みが可能であるこの種のゲームでは、双方のプレーヤーがルール上可能なあらゆる着手の中から最善手を突き詰めた場合、先手必勝、後手必勝、ないし引き分けのいずれかの結果が最初から決まってしまうことがエルンスト・ツェルメロによって証明されている。 チェスの初手から最終手までにルール上可能な着手は、1950年にクロード・シャノン によって10120と試算されている。その全てを網羅し必勝戦略を導き出すことはいまだ実現に至っていないものの、コンピュータにチェスをさせるという試みはコンピュータの黎明期から行なわれており、コンピュータの歴史と、コンピュータチェスの歴史は並行して歩んできた。
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